まるでピアノ曲。右手に刻まれた深い悩みと、2人が奏でる繊細なメロディ。

コンサートホールの舞台上で、グランドピアノをかき鳴らすような
アップダウンと深みに満ちた物語でした。

ピアノ、手、ダンス。右手の目印。
タイトルの「曖昧」の意味。ぜんぶが1つのラインにキレイに乗っていたことが
あとになって分かるのがよかったです。

物語中盤に彼が言う
『河名さん。右手の甲……水性ボールペンはダメだよ。せっかくのホクロが消えかけてる』
から流れが一気に加速。面白い。
個人的には、ここから始まってもミステリぽくて、よかったかな、なんて思いました。

みにくいアヒルの子、の伏線回収も素敵でした。絵になります。

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