第9話 続!魔法練習

■3歳


3歳になった!

小走り程度なら出来るようになったよ!

文字も絵本に載っているレベルならほぼ覚えたね。

指先の器用度が足りないので字はへたっぴだ!


だけど、書いてみせると両親は大喜び!

天才だ!っと持ち上げてくれた。

フフフッもっと褒めてほしい。

俺は褒められて伸びる子だ。


俺はこの1年でさらに魔法の腕を上げた。

属性変化もかなり素早くできるようになった。

今は複数属性を同時に扱えないか練習中だ。


攻撃魔法の練習はまず防音用の結界を作成した。

その中で練習する分には音が外に漏れない。

範囲魔法は一旦練習を取り止めている。

自身の近くで炸裂させるとこちらにも被害が出るからだ。

防御魔法で防いでいるが思わぬ副次効果で被害が発生することがある。

火魔法を近場で使ったら熱せられた空気を吸い込み肺を焼きそうになったよ……。

すぐに防御魔法を展開したから良かったもののそうでなければ危なかった。

自分の魔法で死ぬのは嫌すぎる。


それに近くに守る対象がいたら巻き込むような魔法は使えない。


結局、無属性で魔力玉を作ってぶつけるのがシンプルで使いやすくて強いことが分かった。

これもなんとなく魔力を圧縮するとアイテムボックスになってしまったりするのでちゃんと固めるというイメージをしっかり持つことが重要だ。


この攻撃魔法を探知魔法と併用し、敵の真後ろや真上に魔法を発現させ即発射する。

これなら周囲への影響は最小限。消費魔力も押さえられる。

発現から発射までどれくらい短縮できるかが重要だ。

ちんたらしていたら死角に発現させる意味がない。


圧縮する際にどうしても大きく魔力が動く。

それを隠ぺいするのは難しい。

人質が取られるなど、攻撃を隠ぺいして行う必要性が出る場面もあるだろう。

何か考える必要がある。


そんな訳で今日も魔法の練習だ。

まずは周囲一帯に防音魔法を施す。

そして攻撃対象となる的を土属性で用意する。

そのあと的を防御魔法で覆い、そのうえで攻撃を行う。


防御魔法が攻撃魔法を防げなかったら防御魔法を改良し、攻撃魔法が防御魔法を貫けなかったら攻撃魔法を改良する。

こうすることで防御魔法と攻撃魔法の両方を鍛えている。


防御魔法は防弾ガラスのような多層構造を参考にした。

柔らかく攻撃を包む層と固くはじく層、魔力を吸収する層などに別れている。

一度、穴が開いてもすぐにもとに戻るよう自動修復も入れた。

そして攻撃側もそれらの防御魔法を無効化するように工夫している。


これが実戦でどの程度効果があるか未知数だ。

どこかで実戦しないとなぁ。

実戦するにしてそこで命を失っては意味がない。安全に実戦をしてみたい。


そのためには敵の強さを把握したい。

……【鑑定】が欲しい。

ラ〇ブラみたいな魔法でもいい。

……ひょっとしたらそんな便利魔法があるのか?

ありそうな気がする。

家の蔵書をあさってみるか?


……

…………

………………


夜になり、こっそり書庫へ侵入して魔導書っぽいタイトルを開いてい見る。

うん、文字が難しすぎて読めないね。

ある程度読み書きは出来ると思っていたけど、一般会話と専門書では使う言葉が違いすぎた。


ここはあれだ。

素直に親に聞いてみよう。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る