第11話 属性変化!

◇ルアーナ視点


ママンがorzのポーズのまま固まってしまった。

どうしたんだろう?

俺、何かやっちゃいました?


しばらく待っていると再起動したママンからあれこれ話を聞いた。

魔法や属性に関することについてだ。

属性についてはだいたい俺の想像していた通りの内容だった。属性は髪や目の色に現れて得意不得意があると。

魔法における詠唱の必要性は初耳だ。無詠唱ってそんなにしんどいの?

確かに最初はちょっと魔法を使っただけで魔力切れを起こしていたけど、それは俺の魔力量が少ないからだと思っていたよ。


そのあと属性変化の方法について聞かれた。

説明するより実践した方が早いと思ったのでママンの手を握り、外からママンの属性を土へ変化させて見せた。

ママンは闇属性なのでちょっと抵抗が強かったけど、強引にやってみた。


「あぁん……、くッ、いゃん……」


属性変化をさせている最中、ママンは頬を紅く染め、やたらと色っぽい声を出していた。


「せ、背筋がぞわぞわしますね。」


あ~、確かに。属性変換に慣れない当初は変な感覚あったっけな。

ママンは属性が変わったのかを確認するため、土魔法を詠唱して使って見せてくれた。


「出来ました……。」


呆然とした顔でその結果を見つめたあと喜びを爆発させていた。


「出来た! 出来ました! 闇属性以外の魔法が! 凄い!」


そんなに喜んで貰えるとこちらとしても嬉しい。


「おめでとうございます。お母さま。」


「ルアーナ、あなたは本当に天才ね!」


喜ぶママンにギュッと抱きしめられた。

うへへ、やったね。

そのあと、ママンの属性変換を何度か行い、俺が知る限りの属性へ変換させて見せた。


「せ、聖属性にわ、私が……?」


今度は青い顔でがたがた震えでしてしまった。あ、光属性じゃなくて聖属性っていうんだ。

その結果を見て、ママンは親父を呼びに言ってしまった。

そして今度は親父の属性変換をやって見せると親父は難しい顔で唸りだした。


「う~む。こんなことが可能とは……。これは学会に報告しなくては……」


次の日から礼儀作法などの勉強時間が減り、代わりに両親に属性変換を教えることになった。

俺が補助すれば出来るけど、自分でも出来るようになりたいらしい。

1年ほどで二人とも出来るようになった。



■4歳


4歳になった!

あれから両親と大分打ち解けたというか親しくなったというか。

俺が属性変換を教える代わりなのか、二人から魔法の知識をあれこれ教わった。


で、結局、ラ〇ブラみたいな相手の強さを知る魔法は無いみたいだ。

あるのは属性を知る魔法、魔力量を知る魔法と言った感じだ。

これらは属性関係なく使える魔法としてあるようだ。

詠唱すればどの属性の魔力でも使える魔法。そう言う魔法を基礎魔法と言うらしい。

発動している魔力を見てみると無属性だった。


この世界の常識で考えると自身の魔力を対価に、無属性の精霊を使役して魔法を発現したってことか。無属性の精霊は何でも食べるってことか?


それで魔力量を見る魔法で俺を見てもらったところ、まるで海を見ているようは雄大さを感じるもののはっきりとした魔力量を感知できないらしい。

両親の話では魔力量に関しては世界最高峰であることは間違いないとのこと。


世界最高峰か……、しかしチート野郎はどんな能力をもっているか分からない。

魔法攻撃無効とか持っていたら結局ロリコン野郎の餌食になってしまう。

それに所詮は人間の中で上というだけで、ファンタジー世界には強者がゴロゴロしていることだろう。

魔法の強化は続けるとしても魔法攻撃無効的なチート対策で魔法以外の強化もやらないとな……。

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