第43話 帝国!?
■9歳
9歳だ!
最近は
なるべく自然な状態で
そのおかげで力加減も完璧である。
そして悲しいお知らせがある。
40万kmと言ったところか。
それ以上だと届かない。
つまりどういう事かというと宇宙戦艦は倒せないということだ。
やつらは反物質ミサイルとか波動砲とかもっと遠距離攻撃をしてくるイメージだ。
40万kmの射程なんて短距離も良いところだろう。
せめて地球から火星までの距離……最接近時は7000万kmだ。
それくらいの射程は必要な気がする。
根拠は無い。
どんなものだろうか? 宇宙戦艦の射程ってやつは。
敵を知らないと対策が取りずらい……。
それでも何か考えなくては。
そうするとどんな敵が来ても勝てるくらいの圧倒的な力を手に入れるか、敵の情報を手に入れ、対策を取るかのどちらかだな。
鑑定を使っても星の中で起きたこと以外は知りようがない。
宇宙の情報が必要だ。
宇宙……、宇宙かぁ……何か忘れている気がするなぁ。
とりあえず出来ることを続けよう。
具現化結晶、鑑定、魔法の可能性に対する研究、魔道具の開発。
魔導具はいろいろ作った。
アイテムボックス変わりのバッグとか、結界の魔導具とか、領域拡張したテントとか。
武具型の魔導具も色々作った。
ライ〇セーバーもどきとか、ファン〇ルもどきとか、バリアとか、ガトリングガンっぽいものなどなど。
作ったはいいけど使いどころがない。
別に魔導具で出来ることは魔法で出来る。
魔導具を取り出す分だけ時間のロスがあり、損なんだよね。
アイテムボックスのこやしになっている。
即死回避系の魔導具が作りたい。
ただ、原理が思いつかないのよね。
近いもので傷を負ったら即回復魔法がかかる仕組みの指輪だけ身に着けている。
何時ものように深夜ミケーラを伴ってまーちゃんのお城にやってきた。
何やら慌ただしい。
「どうされたのでしょうね? お姉ちゃん。」
ミケーラは俺に疑問をぶつける。
「さて? どうしたのでしょう? まーちゃんに聞いてみましょう。」
さくっと探知魔法でまーちゃんの居場所を探す。
どうやら大会議室にいるようだ。
そこへ向かうと騒然としていた。
「敵の数は!?」
「現在調査中です!」
「進軍ルートも確認急げ!」
まーちゃんの配下が慌ただしく出入りをしている。
ミカナイ師匠、タケトナ師範、モナン先生は難しい顔をして地図を見詰めている。
「こんばんわ~。まーちゃん、どうしたのぉ?」
「あ! るーちゃん! みーちゃん! 帝国が攻めてきたんだ!」
「「帝国が?」」
俺とミケーラの声がかぶった。
ここ最近、まーちゃんが居城を移した話はあちこちに広まっていた。
荒地に居を構えた
自然環境も、まーちゃんの城を中心に持ち直ってきている。
まーちゃんの部下には生前、庭師だった人達もいて、その人達が丁寧に整えている。
綺麗な庭園、石畳で舗装された通路、通路の両サイドは自然を感じられるように適度に間引いた草花が植えられている。
防衛用につくった湖の回りもぐるっと遊歩道が整備されていて、さながら観光地のようだ。
ダンジョンに挑む冒険者達が美観を壊さないようにキャンプを張る場所を指定し、そこに井戸などの設備も作っているほどだ。
ちなみに最近、一番このダンジョンに挑戦しているのがアウグスタだったりする。
アウグスタは部下を連れてアンデット大量発生の原因を探るため、この地までやってきた。
そこでモナン先生が面会し、(アウグスタ達は突然現れたリッチに大慌てだったようだが)ここが魔王マーフの居城であることがわかった。
モナン先生はその際に
居城を移した際に制御から外れたアンデットが迷惑をかけてしまったという筋書だ。
謝罪の意味を込めてアウグスタ達に金銀財宝を渡している。
そして勇者の挑戦を待っているとも伝えた。
それを受けてアウグスタと一部の騎士達は挑戦を始めたようだ。
まーちゃん達も俺の関係者ということもあって殺さないよう気を使ってくれている。
って話が思いっきりそれた。
まぁ言いたかったのはダンジョンが帝国の近くにあるという噂が帝国内でも伝わっている可能性があるということだ。
そうなれば例の帝国のチート野郎は魔石の生産を増やすために、ここを狙ってくる可能性があった。
以前、勝利した経験から魔王マーフなら勝てると考えてくるだろう。
しかし! こちらも無策で過ごしてきたわけではない。
思い知らせてやろうじゃないの!
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