概要
いくつもの絡まりあう想いの迷宮、その出口は。
数奇な運命に翻弄される少年カートと、彼を取り巻く人々の物語。
シリーズ三作目(それぞれ文庫一冊分の分量で物語は完結しています)。
一作目は主人公カートが14~15歳、二作目は15~16歳、本作は16~17歳までの期間のお話になっています。
マリオネットインテグレーター:https://kakuyomu.jp/works/1177354055651167264
マリオネットインテグレーター2:https://kakuyomu.jp/works/16816452219650202031
*「美少年を愛でる趣味」の人が出て来るため、BがLする系のシーンが発生しています。タ
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!彼らの“いと”が結ぶ、あたたかい結末。
シリーズの締めにふさわしい、深く深く考えさせられる作品でした。どのキャラクターにも愛着が湧いてしまって、読み終わる時がとっても寂しかった!><
たくさんの困難を越え、国が、そしてひとびとが大きく変わろうとしている時代に突入。今まで信じていたものが消え自分達の力で国を盛り上げていこうと奮闘する人々と同じく、少年騎士のカート君もまた成長の時を迎えます。
それは身体的なものだけではなくて、彼の繊細な心もまた。今回は彼の出生にまつわる大きな問題が起こり、そのおかげでカート君は体にも心にも大きな負荷を受けることになります。まわりを愛するが故にとある決断を下そうとする彼は今までと同じく清廉潔白なヒー…続きを読む - ★★★ Excellent!!!複雑に絡む糸をほどく物語、堂々完結!
三部作のラストです。成長し、絆を深めてきたカートたちに強大な敵が立ち塞がります。今までだってなんとかしてきたんだし大丈夫、と思いたいですが今回の敵は組織的で油断なりません。息をのむような展開にハラハラする事間違いなし!
さて、マリオネットインテグレーターは様々な糸で紡がれた巨大なタペストリーのような物語です。しがらみの糸であったり、絆の糸だったりします。悪い糸もあれば良い糸もある。行動範囲が広がり、様々な通信手段で遠方の人と繋がりを持てる現代社会に生きる私たちも見えない糸でがんじがらめです。そんな私たちだからこそ、この物語は共感できるのだと思います。そして、カートたちが全ての糸を正し…続きを読む - ★★★ Excellent!!!絡み合う迷いと愛とを抱き締めて、いとしい絆を結び縁を縒りゆく未来へ進め
マリオネットインテグレーターシリーズ完結作となる本作。
少年騎士カートの心身に、最大の試練が訪れます。
全ての人を魅了する瞳に隠された秘密と、彼を襲う運命とは——?
己の存在そのものと向き合うことになったカートと、ピアやフィーネをはじめ彼を取り巻く人々の心理が緻密に描かれていきます。
独りで思い悩むカートの心境が苦しいですが、ある意外な人物との再会によって転機を迎えてからの展開が、非常に読み応えがあって面白かったです。
誰しも、独りきりでは生きられません。必ず誰かと繋がっています。
それが原因で迷うことも、転じて大事な導になることもあるでしょう。
これまで辿ってきた道筋の全て受け止め、…続きを読む - ★★★ Excellent!!!絆が紡いだ”いと”の先で、少年が見た未来とは。
主人公の騎士・カートが宿す特別な力。『マリオネットインテグレーター』シリーズで、少しずつ明かされてきた秘密が、シリーズ3作目に当たる本作で、いよいよ繙かれていきます。
残酷な真実を前にして葛藤する、人形遣いであり魔導士・ピア。カートを真っ直ぐに慕い、己のルーツと改めて向き合うフィーネ。そして意外な人物との遭遇に、新しい事件――さまざまな”いと”に翻弄されながら、時には新たな”いと”を紡ぎ、時には強い決意と想いを胸に”いと”を断ち切って進んでいく登場人物たちとの伴走も、ついにフィナーレを迎えました。
カートたち縒り合わせた”いと”の先に、どんな景色が広がっているのか。ぜひカートたちと一緒に、ラ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!繋がれた、紡がれた思いと願いの果てに掴んだものとは
『マリオネットインテグレーター』シリーズの完結編となる今作。
そう、完結編なのです。
一作目、二作目と主人公のカート君と彼を見守り、あるいは共に成長をしてきた彼らの集大成となるこちらの物語。
前作までの登場人物も含め、今作は隣国であるドアナからの麗しき存在や、黒き衣を身にまとう少女など、謎も魅力もたっぷりの作品となっております。
時に彼らの心の葛藤に共に苦しみながら。
時にそれぞれの人物が繰り広げていく相手への思いを感じ取りながら。
互いに握りしめ、時により合いながら描かれていく世界を、皆さまにもぜひ楽しんで頂きたいと思います! - ★★★ Excellent!!!正に糸が解けていくこの感覚を読んで感じてほしい
マリオネットインテグレーターシリーズの最後の作品です。
こちらの作品は1、2、3それぞれでも非常に楽しめるお話の構成になっているのですが、私はこれは3まで読む意味が絶対にあるなと、読み終わって強く思いました。
主人公のカートの数奇な運命と、出自と体質による葛藤。
そんな彼を支え、色々な手段で力となり、助けてくれたり、時にはぶつかり合ったりする彼の周りのたくさんの人達。
3まで読んでいて、カート、ピア、フィーネ、アーノルド、ダグラス、ヘイグ、ヴィットリオやその他の登場人物一人ひとりの行動や存在に意味があり、話が進むごとにそれらが紡ぎ出す未来がちゃんと適したところにぴったりと嵌っていく。
まさ…続きを読む