主人公とその友人二人は、腕試しや肝試しに使われてはいたけれど、本当に魔物が出るという事で誰も寄りつかなくなった沼に向かい、三人とも体の一部を失うような事になってしまったあげく、無謀で愚かな行動をし、家名に泥を塗ったという判定を受け勘当を言い渡されてしまうという苦難に陥るわけですが。
しかしアーサーは決して、若者特有の好奇心や冒険心で沼に向かったわけではなく……。重苦しく絡みつく泥のようなしがらみに囚われた彼を救うのは、友人たちとの絆。本当に断ち切るべきものの存在を知った後こそが、彼の本来の人生のスタートではないかと思わせる展開。
失う事で気づく事、得られるものがあるというテーマも感じる深いお話です!