嵐蔵

嵐の日。
不思議な出会いを果たしていた嵐蔵(らんぞう)となっくんは、犬と人間を超えた固い友情で信頼関係を築いていた。

そんな彼らの前に突如現れた『銅の鈴』。
その日を境に彼らは、何かの意志によって、異空間への度重なる瞬間移動を強いられていく。
時間を超え、過去と現代を行き交う運命にそれぞれが身を委ねながら、時を急ぐ何かの思いを強く感じ始めていた。

何も分からないながらも奇妙な現象を受けとめ、徐々に全体像を掴んでいく彼ら。

おのずと、町の神宝の一つ、『秘宝植物』が不作の兆しにある事と、もう一つの神宝『銅の鈴』との関連性に気づくまで、そう時間はかからなかった。

そして更に、事の成り行きで神社の宮司と氏子総代の会話を盗み聞きした彼らは、これまで伏せられてきた歴史の秘密を知る事となる。

数…続きを読む