海を越えれぬ者たちよ

　八年前に突如として日本に降り注いだ雨は、人間を超能力者へ変貌させた。
　中には力に飲み込まれ暴走する者、力を使いあらゆるものを支配しようと牙をむく者が現れ、世界は彼らを危険視し日本を強制的に鎖国させた。
　残された資源を奪い合い能力者たちは争い、それまでの繁栄が嘘であったかのようにこの国は荒廃していく。

　――そして現在。日本はカネか力を持つ者しか生きることを許されない弱肉強食の世界となった。優しさや誠実さが邪魔にしかならない、お互いにお互いの首を狙う危険な世界。
　そんな世界を、主人公「西城湊」たちが生き抜いていく。