Desire/Disaster

作者 雪本つぐみ

172

61人が評価しました

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★★ Very Good!!

 デスゲームというのは、小説『バトル・ロワイアル』を起点に急速に発展していったジャンルである。2000年代前半では特にそういった形で人の死を扱った作品が多数現れ、今日でもWEB漫画を筆頭に拡大を続けている。
 本作もそんな無数の星々の中の一つであり、今時珍しい奇を衒わずに異能を主軸としたデスゲームを展開している。
 本レビューではそんな本作をこれから読もうと考えているユーザーに対して少しでもこのレビューが助けになれればと考え、良い点と気になった点の両者を並べて記述していったものである。ぶっちゃけレビューじゃない気もするが、気になってしまったものは仕方がないので、そこは勘弁してください。

 良い点

 悪魔の設定

 本作では悪魔との契約を果たした十二人の登場人物がそれぞれの能力と魔道書をを生かしながら、殺し合いを繰り広げていくという構成になっている。これだけ聞けば「それどこのガッシュ?」と思うかもしれないが安心してほしい。本作に登場する悪魔は全てちゃんとした記述のある存在たちである。
 しかし、ここの設定に作者の作りこみの深さと甘えのなさが垣間見える。普通、ここの時点で大抵のユーザーが想像する悪魔は大体がルシファーに代表される有名どころだろう。実際、本作にもベリアルやアスタロトなどのゴエティア等で有名な悪魔も参戦している。だが、自分はこの手の作品でマクスウェルの悪魔やラプラスの悪魔なんてものが登場した物語を他に知らない。メガテンですら見たことがない。ここが作者の上手い点である。
 基本、悪魔を題材とした作品の大半は歴史上の人物やゴエティアに逃げがちである。それをこの作者は一切の妥協もなく方程式としての悪魔すらも導入して見せているのだ。しかもそれに関連させた能力を付け、更に階級まで設定して。ここまで来ると、もはや脱帽ものである。
 それらを抜いても権能と呼ばれるプレイヤー… 続きを読む

★★★ Excellent!!!


 悪魔は囁く。「君の願いを叶えよう」
 運命はその瞬間から、崩れ出す――

 悪魔との取引に応じたことで、青年達の日常は崩れ去る。
 その運命が招く結末は、Desire(大望)の成就か終局のDisaster(破滅)か。

 運命に殉じる者。
 宿命に抗う者。

 運命とは酷く残酷に、彼らの願いを歪めていく

「どうしても叶えたい、叶わければ死んでもいい、その位の強い願いを持った人間にしか悪魔は見えない。君には必ず強い願いがある筈だよ」

 運命は、悪魔が見えた瞬間から――


『Desire/Disaster』……

 好評、連載中……。

 というわけで、ちょっとCMっぽく決めてみましたが、文才に溢れた物語となっております。狂いゆく、もしくは進んでいく運命の歯車。その回る様を心行くまで、御愉しみください。

★★★ Excellent!!!

 既視感があったのは、序章だけだった。どこまで知識を蓄え、構成を考えれば、こんなに鮮やかに人間関係や、人間と悪魔の関係を操ることができるのか。そしてここまで複雑な物を書きながらも、破綻しない作者様の技量に驚かされる。 
 設定は既存のモノに似ている。13人の選ばれた人間が、魔導書によって契約した13の悪魔と、神の座を巡って戦う。ここで特記すべきは、契約した段階で人間の1つの願いは叶えてもらえるということだ。さらに、悪魔との契約は3段階まで強化することができ、これによって人間は特殊能力を強化できる。
 ここまで書けばお分かりの通り、戦いのメインは、悪魔と契約した人間の方である。そこに、契約した悪魔の階位が関係して、戦闘時にこれらが絡まり合って展開される。さらに、契約者同士が同盟を結んだり、同じ家の者だったり、同じ学校の生徒だったり、と人間関係もこの物語の面白さの肝となっている。
 あまり神の座に興味がなかった人間たちが、話の展開に合わせて神の座に至ろうとする様も、無理なく書ききっている。特に、「ゲームマスター」的な少女(現在の神)が、人間たちを集めたり、情報を与えたり、イレギュラーの人間を参加させたりする上、意味深な発言も多い。
 異能力バトル好きな方はもちろん、頭脳戦が好きな方にもお勧めしたい作品。
 さて、これから彼らはどうなっていくのか?
 物語はどう展開されるのか?

 是非、ご一読ください!

★★★ Excellent!!!

 ここまで頭を揺さぶられるような人間ドラマに、出会ったことがありません。一日で読み切ってしまいましt。

 描写、展開、構成、そしてキャラクターたちの信念とぶつかり合い。それが一つの戦場の真ん中で紡がれる様は、言葉を飲み込まざるを得ないと言っていいでしょう。
 ここまで深く掘り下げ、人間を描ける小説、現代ファンタジーは、はっきり言って異端です。その異端を、どうか貴方も心そのもので受け止め、感じてください。

★★★ Excellent!!!

第3章ラストまで読みました。
作者様の言う通り、衝撃のラストあり、裏切られる展開あり、一気読みのできる物語です。


そもそも物語の冒頭から、今、世に多く出るライトノベルとはどこか違う雰囲気。
元々の設定や格好いい契約者の権能名は勿論ですが、豊富な語彙、そして情景や心情の描写力があってこそ、世界観がより際立って伝わるなぁと感じます。バトルシーンなんて圧巻です。
そしてこの物語の柱の一つであるDesire…『願い』ですが、各キャラクターが抱く願いも、それを願う背景にも胸がぎゅっと締め付けられるような気持ちになりました。それぞれ違っていて、でも何処かで繋がっている…詳しくは言えませんが、彼らの願いは最後まで覚えておきたいものです。

**

この物語を書くために、作者は沢山知識を蓄えたのでしょうし、緻密に構成を考えたのかななんて思います(勝手に)。
ですがきっと楽しんで書いているんだなとも思います。各キャラクターを見ていても、愛というか思い入れがありました。

個人的には誰が好きだとか、ここがドキドキしたとか語りたいことは沢山あるのですが…ネタバレになるのでやめます。
是非読んで欲しい一作です♪

★★★ Excellent!!!

『願い』を抱く十二人がいた。
けれど叶えるためには、他の十一の命を切り捨てる必要があった。

ああ、それは罪と呼ばれるべきものだろう。
けれど。けれど。けれど。
決して譲れない、執着と嘲笑われるかもしれない『願い』のために。
人は悪魔と契約を交わし、今宵、人は人と殺し合いを始める――――。


……なんて格好つけてみましたが、私のレビューなんかへでもない程に濃厚でハイレベルな文章が待ち構えています。私が天使なら本文は熾天使です。

悪魔と契約を交わしての異能バトル。その文句を裏切らない駆け引きや伝奇的な雰囲気がとても魅力的で、読み進める指を止めることができませんでした。ゼロ年代ラノベ感。これをWebで読めてしまうのが申し訳ないくらい。
是非ご一読をば。

★★★ Excellent!!!

まず最初に思った事は「あ、この人本いっぱい読んでるな」でした。
だって、こんなに話数が多くて濃密な話を書いているのに「言葉のかぶり」がほとんど無いんですよ!
中には初めて見る表現もありました。
展開も、クスッと笑えるところもあれば、次々に文字を目で追ってしまうところもあり、読者(私)を飽きさせないものでした。
ひとことの通り、本当に衝撃のラストでした。
ここに書きたいのですが、ネタバレになってしまうのでやめておきます。
とにかく「えっ!? そう来るの!?」という、いい意味で裏切ってくる作品でした。
まだ1章しか読んでいませんが、続きを楽しみにしています。

★★★ Excellent!!!

悪魔を使役するのですが悪魔がメインではなく契約者が熱い熱いバトルを繰り広げます。
正直、何故ランキング上位に入らないかが不思議なくらいんです。
作り込まれた世界観・設定。
魅了する要素は沢山あります。
まずは、まずは第1章まで読んでください。
引き込まれることになりますから。

★★★ Excellent!!!

人間と悪魔が契約を交わして、他の契約者たちを蹴落としていく異能バトル。

バトルロイヤルものは各陣営にフォーカスし、キャラクターを掘り下げていくがゆえ群像劇の色合いが濃くなります。そのために愛着もわくし、衝撃の展開もよりドラマチックに映ります。
バトルロイヤルであるので明るい雰囲気ではないですが、殺伐としたダーティな雰囲気は個人的に好みです。

最後に生き残るのは誰なのか。悪魔に魂を売った代償はいつか払わねばならないのか。
以下余談ですが、悪魔でありながら階級が「天使」なのが最高に皮肉がきいていて好きです。

★★★ Excellent!!!

悪魔を使役して戦うのかと思ったらメインで戦うのは契約者本人だったり、技名がかっこよかったり、もういろいろと楽しくてしょうがないお話です。

1話ごとの長さも長すぎなくて無理なく読み進められますし、そもそもが読む手が止まらない。もの凄く好きなお話に出会えました。

バトルものがお好きな方におすすめしたいです。

★★★ Excellent!!!

一章まで読みましたが、いい意味で全く先が読めません。常に裏をかかれるような気分でした。キャラ一人一人の個性や悪魔の設定がとんでもないくらいしっかり出来ています。

ネタバレになるので多くは語りませんが、この作品は絶対に皆さんに読んでもらいたい。そう思いました。

★★★ Excellent!!!

 一章を読んでのレビューです。

 初めはありきたりなストーリーに緻密な設定を加えた良作止まりの作品かな、と思って読みましたが一章終盤の展開で考えが変わりました。
 個人的に一番良かった点が、テンポよく読める点です。設定が込み入っていたり、先の見えない作品だったりは説明が多くて飽き飽きしてしまうことが多いのですがこの作品は苦痛も感じず、サクサク読むことができました。会話が多いわけでもなく、戦闘が多いわけでもないのにこんなにサクサク読めるのは素直に文の上手さからくるものだと思います。

★★★ Excellent!!!

現代バトルものだが、バジリスクや駿河城御前試合を思わせる、高密度な異能力の読み合い果たし合いと、無常感。

テンポよく進むので、ダレるところもない。それどころか、こんなに詰め込んでしまってあとの展開とか大丈夫か、とこちらが心配になるくらいの予想外の展開の大盤振る舞い。序盤からアクセル全開、伏線ばらまきまくりだ。

前出レビューのとおり、荒削りなところも正直感じられるが、それ以上に濃密な面白さをぶつけられてしまって、もはやそんなこと言ってられない。面白さへの嗅覚が半端ではない。

作者さんが言うとおり、まずは第一章を読もう。そこだけ読めば、あとは目が離せなくなるだろう。一瞬足りとも君を飽きさせない異能力バトルがここにある。

絶対完結させてくれよな。

★★★ Excellent!!!

「優勝賞品は、次代の神の座。参加賞は願い事ひとつ。ゲームが始まらなければ、世界は終わる」そんな異能バトルロワイヤル群像劇。悪魔と契約し、コンビを組んで殺し合いに臨む13名それぞれのキャラが描かれます。
本番は二章からで、一章は終わり間際にあるどんでん返しが。

なぜ今上の「神」はこのような催しを始めたのか、突然態度を変えた結花ちゃんの真意は、アマネの正体は、十三節の2現在も特に内容と関わってこないプロローグの意味とは? 様々な謎と伏線をはらむストーリーです。一話一話は短く、読みやすいのも魅力。

異能バトルロワイヤルということで、枠組みとしては未来日記などを彷彿とさせる感じですが、ところどころ「おっ」と思うようなセンスが発揮されているので惹きつけられました。

個人的には一章の布陣のまま話が進むのも見てみたかったですが、この物語の着地はどうなるのか……最後まで見守らせていただきたく思います!

★★★ Excellent!!!

麻里亜は悪魔から、何でも一つ叶えてもらえるという条件と引き換えに契約を迫られる。しかし彼女は契約を躊躇する。数年前、家族を失った彼女には、どうしても叶えたい願いが思い付かなかったからだ――

そんな序章から始まる物語ですが、序盤にして大きなどんでん返しが控えております。それが何かは読んでみてください、としか言いようがないです。

群像劇形式で語られる物語では、一人一人の心理描写が描かれており、彼らがどうして悪魔と契約し戦いに身を置くか、少しずつ語られます。

果たしてこの先の勝者は誰なのか?
明かされていない権能はどんなものなのか?
そしてどんな展開になるのか?

続きが楽しみです

★★ Very Good!!

読み合い企画から。
いわゆる新伝奇系で、それぞれの特徴的な能力と、悪魔と契約者たちのキャラクターや関係性に魅力を感じました。単純に面白く、それぞれの能力とストーリー展開が気になる作品です。

一応の主人公である麻里亜が悪魔と正式に契約し、能力戦に突入する5節からは、まるで全くの別人が書いたかのような勢いが文章にあり、そこから面白くなりました。
おそらく、早くその先の展開を書きたくてうずうずしていただろうなと感じました。

お節介かもしれませんが、せっかく面白いので、そこまで自然に読者を導くように、もう少し麻里亜が実際の契約に至るまでの道筋をシンプルにしていいのではと思いました。
あくまで個人的な印象です。5節までの彼女は、その会話、性格、行動に不可解な部分が多くて、作品として損しているように思えます。
非常にもったいないです。
面白いんですよ、この作品は。