概要
剣を持てぬ少女騎士と、謎多き囚われ人――その、邂逅から終焉までの記録。
精霊信仰に端を発したロクサーナ聖教。長い歴史の中で力をつけた彼らは、神聖騎士団という武力を有していた。
その神聖騎士団の見習い騎士であるフェライは、けれど不思議な力を持っているために剣を握らせてもらえない。仕事の合間にひと気のない中庭で剣を振ることで、己の不満を打ち消していた。
そんなある日、フェライは中庭にある古い監獄塔の中にいた、メルトという青年と知り合った。メルトと親睦を深めるうち、フェライは聖教の闇と亡びた国の真実を知る。そして青年と少女は、やがて同じ決意を胸に、世界へ飛び出してゆくこととなる。
――目的はひとつ。亡国の地に残る、穢れた力を纏う杖を壊すこと。
黎明の時代の前、歴史に残らぬ二人の交流と旅の記録。
中東風ファンタジーシリーズ第二作目。
別作品『マーレファ奇譚』の
その神聖騎士団の見習い騎士であるフェライは、けれど不思議な力を持っているために剣を握らせてもらえない。仕事の合間にひと気のない中庭で剣を振ることで、己の不満を打ち消していた。
そんなある日、フェライは中庭にある古い監獄塔の中にいた、メルトという青年と知り合った。メルトと親睦を深めるうち、フェライは聖教の闇と亡びた国の真実を知る。そして青年と少女は、やがて同じ決意を胸に、世界へ飛び出してゆくこととなる。
――目的はひとつ。亡国の地に残る、穢れた力を纏う杖を壊すこと。
黎明の時代の前、歴史に残らぬ二人の交流と旅の記録。
中東風ファンタジーシリーズ第二作目。
別作品『マーレファ奇譚』の
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!邂逅シーンが一番好き
何ていうか、好きです。ド直球に好みな小説でした。
騎士団に入ったのに突然発現した治癒能力のせいで、日々の訓練への参加も木剣を握ることすらも禁じられた少女。
とっくの昔に打ち捨てられたはずの監獄にいつからか閉じ込められている、珍しい色の瞳を持つ謎多き青年。
この二人の出逢い方も、平穏時ののんびりしたやり取りも、相手の言葉や存在が自分の心を楽にしてくれるところも、そしてタイトルを表すあのシーンも……どの場面もお気に入りで。何よりフェライとメルト、この二人が本当に大好きです。ああ語彙力が足りない。
他にもフェライ達がいる街並みや自然風景、ふとした瞬間に分かる作中の国の文化の描写も凝った世界観…続きを読む