概要
魔力を持たぬ聖騎士団副隊長リオネル。
彼を育てた父ノルヴァンが、ある夜、忽然と姿を消した。
残されたのは『邪竜復活への関与』という不穏な疑惑。
リオネルは祭主の娘リリマや修道院育ちのカイロスら仲間たちと共に、指名手配同然の身となって父の行方を追う。
五つの竜にまつわる土地を巡る旅の中で、少しずつ明かされていく封じられた『竜の記憶』。
しかし、その先には誰も知らない二十年前の真実と皇国の秩序そのものを揺るがす巨大な影が静かに待ち受けていた。
運命に抗う彼らが、その旅の果てに摑むのは――赦しと再生への道。
――80年代の冒険ファンタジーへ憧れを込めて贈る等身大の群像劇。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!「裏切り者」を追う旅で、彼らが問い直していくもの。
父が消えた。
そして残された息子には、いつの間にか「裏切り者の弟子」という烙印が押されていた。
そこから始まる物語は、一見すれば失踪した父の行方と五竜の記憶を追う冒険譚です。
けれど、読み進めるほどに感じたのは――
この旅で彼らが探しているのは、単なる「答え」だけではないのだということでした。
人々が恐れるもの。
教会が正しいとするもの。
英雄として語られてきた過去。
災厄だと信じられてきた出来事。
ひとつの村を訪れ、そこに残された竜の記憶と人々の暮らしに触れるたび、最初は確かなものに見えていた「正しさ」の輪郭が少しずつ揺らいでいきます。
旅を進めるほど、最初に見えていた善悪だけ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!丁寧に作品を読みたい方におすすめです
本筋は父ノルヴァンの行方を追う、読み味は旅物語、でしょうか。
道中のなんてことのない仲間同士の描写が好きです。
世界の地図を細やかに埋めていくような作品で、ファンタジーチックな専門用語・固有名詞、説明など、丁寧に世界を作り上げていく印象があります。
主人公がない場所でも話が進み、事態は進展していきます。
数話でその地域のエピソードを描き、+1話で情報の整理・掘り下げをしていく形式でしょうか。
情報量が多いですがだんだんと、読みやすくなっていきます。
一つ一つの情報が繋がっていく感覚を味わえる作品です。
手紙で逐一あらすじのように話をまとめられているのも、こんなやり方があるんだ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!五竜の記憶を辿る、二つの月の群像冒険譚
魔力を持たぬ聖騎士団副隊長リオネルは、育ての父ノルヴァンが忽然と姿を消した夜――
『邪竜復活への関与』という不穏な疑惑と共に“裏切り者の弟子”の烙印を背負うことになる。
祭主の娘リリマ、修道院育ちのカイロスら仲間たちと共に、指名手配同然の身で父の行方を追う旅へ。
五つの竜にまつわる土地を巡る中で、少しずつ明かされていく封じられた『竜の記憶』は、二十年前の真実と皇国の秩序そのものを揺るがす巨大な影へと繋がっていく。
二つの月が照らす世界で、運命に抗う彼らが旅の果てに掴むのは――赦しと再生。
80年代冒険ファンタジーへの憧れを込めた、等身大の群像劇がここにある。