何ていうか、好きです。ド直球に好みな小説でした。
騎士団に入ったのに突然発現した治癒能力のせいで、日々の訓練への参加も木剣を握ることすらも禁じられた少女。
とっくの昔に打ち捨てられたはずの監獄にいつからか閉じ込められている、珍しい色の瞳を持つ謎多き青年。
この二人の出逢い方も、平穏時ののんびりしたやり取りも、相手の言葉や存在が自分の心を楽にしてくれるところも、そしてタイトルを表すあのシーンも……どの場面もお気に入りで。何よりフェライとメルト、この二人が本当に大好きです。ああ語彙力が足りない。
他にもフェライ達がいる街並みや自然風景、ふとした瞬間に分かる作中の国の文化の描写も凝った世界観好き人間にはたまりません(西洋ベースが多い異世界ものの中、珍しい中東ベースというのもポイント)。
本作はシリーズものの一つとのことですので、これは是非とも他の小説も読まねばですね!