概要
きたる四月一日、導かれるように五十嵐優(いがらしゆう)を始めとする選ばれし者達は出会いを果たし、本に宿る精霊フォールンから唐突にあるgame(ゲーム)への参加を強要される。告げられた自身達の心に眠り強い意味を宿している十五個のCrystal(クリスタル)ーーそれは五百年前の四月一日に死の心を所有する者の手により勃発した残虐な宮殿事件に関わり、戦い抜いた過去の所有者の色濃い血液、即ち因果を引いていると言う深い事実を持ち合わせていた。
ただひとつ、優に
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- ★★★ Excellent!!!現実と見紛う青く儚げな、そして憂いに満ちたファンタジー
ある一冊のブックによって引き合わせられた青年たち。知り合って間もないうえに、たいした説明もなく訳が分からぬまま戦うことになってしまう。
平均年齢二十歳という、もう子供ではないが大人になりきれていない彼ら。
うまく感情を言葉に出せなかったり感情にまかせて動いてしまったりと、若者ゆえの心の動きがとても伝わってくる。
だが、それだからこそいざという時は心強い。下手な大人のように勝利のためにまず考えるのではなく、勝とうが負けようがそんな事はどうでもいい。
目の前で何かが起こっている。誰かが助けを求めている。理由なんてそれだけで十分だ。
そんな、まだまだ青く、だがこれから何色にでも染まっていける…続きを読む - ★★★ Excellent!!!読者の予想を裏切る急転直下型の異色ファンタジー!!
この作品は、ある意味王道のファンタジーから外れてはいません。
仲間がいて、友情をベースに与えられた試練(本作ではgameと称してあります)を乗り越えるという、一種のテンプレを守られています。
が、問題は、その一見ありがちな要素を平気で裏切っていく展開と手法です。
序盤は、登場人物たちのキャラクターを際立たせる為に、コミカルなシーンが連続します。ここでは、作者さまの、読者さまにとにかく楽しんでもらいたいという熱量が凄まじく、サービス精神に溢れた内容に、メンバーと一緒になって楽しめます。
中盤から後半にかけては、これまでとは違ってシリアスな世界に引きずり込まれます。ここで、序盤のキャラク…続きを読む - ★★★ Excellent!!!空気の滞留まで感じられる世界観!
ゲームの中へ自らが入ってしまうような感覚に魅了されました。アクションもさることながら人間模様もしっかりと書かれた作品です。
キャラクターひとりひとりの個性を生かし面白さもプラスされています。
女性でも男性でも楽しめるストーリーにハマること間違いなし!
前半から後半にかけてシリアスな展開になり一気に物語が盛り上がります。(ネタバレはしません)
ファンタジー要素も現代要素も兼ね備えた楽しくも涙を誘う展開には驚かされました。是非皆様にも読んでいただきたいです。
最後に続編もあるので是非こちらを読んでから一緒に物語へ潜り込んでください。(もちろん人それぞれですけどね)