ある一冊のブックによって引き合わせられた青年たち。知り合って間もないうえに、たいした説明もなく訳が分からぬまま戦うことになってしまう。
平均年齢二十歳という、もう子供ではないが大人になりきれていない彼ら。
うまく感情を言葉に出せなかったり感情にまかせて動いてしまったりと、若者ゆえの心の動きがとても伝わってくる。
だが、それだからこそいざという時は心強い。下手な大人のように勝利のためにまず考えるのではなく、勝とうが負けようがそんな事はどうでもいい。
目の前で何かが起こっている。誰かが助けを求めている。理由なんてそれだけで十分だ。
そんな、まだまだ青く、だがこれから何色にでも染まっていける青年たちの人間ドラマ×ファンタジー!
この作品は、ある意味王道のファンタジーから外れてはいません。
仲間がいて、友情をベースに与えられた試練(本作ではgameと称してあります)を乗り越えるという、一種のテンプレを守られています。
が、問題は、その一見ありがちな要素を平気で裏切っていく展開と手法です。
序盤は、登場人物たちのキャラクターを際立たせる為に、コミカルなシーンが連続します。ここでは、作者さまの、読者さまにとにかく楽しんでもらいたいという熱量が凄まじく、サービス精神に溢れた内容に、メンバーと一緒になって楽しめます。
中盤から後半にかけては、これまでとは違ってシリアスな世界に引きずり込まれます。ここで、序盤のキャラクターたちのやり取りを知っているおかげで、ラストのオチに涙するという展開が待っていました。
楽しさとシリアスが融合する過程を、キャラクターたちと一緒になって味わうことができる優れた作品だと思いました。
素晴らしい作品と、物語に参加できるという貴重な時間を提供していただき、ありがとうございました。皆さまもぜひ、一緒に参加してみてはいかがでしょうか。
私も参加してメンバーと共に激闘を繰り広げました。って、フォールン、何ですかその目は? ペンは剣より強いって言いますよ。隠れてたわけじゃなく、レポートしてただけなんですから。
ゲームの中へ自らが入ってしまうような感覚に魅了されました。アクションもさることながら人間模様もしっかりと書かれた作品です。
キャラクターひとりひとりの個性を生かし面白さもプラスされています。
女性でも男性でも楽しめるストーリーにハマること間違いなし!
前半から後半にかけてシリアスな展開になり一気に物語が盛り上がります。(ネタバレはしません)
ファンタジー要素も現代要素も兼ね備えた楽しくも涙を誘う展開には驚かされました。是非皆様にも読んでいただきたいです。
最後に続編もあるので是非こちらを読んでから一緒に物語へ潜り込んでください。(もちろん人それぞれですけどね)