現実と見紛う青く儚げな、そして憂いに満ちたファンタジー

ある一冊のブックによって引き合わせられた青年たち。知り合って間もないうえに、たいした説明もなく訳が分からぬまま戦うことになってしまう。

平均年齢二十歳という、もう子供ではないが大人になりきれていない彼ら。
うまく感情を言葉に出せなかったり感情にまかせて動いてしまったりと、若者ゆえの心の動きがとても伝わってくる。

だが、それだからこそいざという時は心強い。下手な大人のように勝利のためにまず考えるのではなく、勝とうが負けようがそんな事はどうでもいい。
目の前で何かが起こっている。誰かが助けを求めている。理由なんてそれだけで十分だ。

そんな、まだまだ青く、だがこれから何色にでも染まっていける青年たちの人間ドラマ×ファンタジー!

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