概要
一ヶ月前の中学の卒業式、意中の彼女に思い切って告白した僕は、完膚なきまでに叩きのめされてしまった。しかもその野武士のような彼女と、高校で同じクラスになってしまったのだ。
罵倒された恋文代わりの俳句を上達させる為に文芸部入部を決心。その部室で言霊を持つ者が相対する連歌の座、吟詠境へ引き込まれる……
芭蕉の言霊を宿した高校生と、蕉門十哲をはじめとする俳諧師たちの言霊を宿した人々との関わりを描いた物語。
俳句に縁の薄い方は、手始めに付録「作中発句一覧」からどうぞ。
小説投稿サイト「小説家になろう」から転載
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!N◎K教育の天てれで毎週やってほしいような良作です
とりあえず何か言葉にしたいと思ったもののその日にはまったく言葉にならず、下手に言葉にして、逆に言葉足らずになるのがあまりにももったいない。
とにかくそこには本当にその世界があって、俳諧師は本当にそういう”人たち”であったのかなと思わされるほど、和風スピリチュアル空間に没入する気分でした。幻想と創造の言霊を目の当たりにした気分。
まさに言葉は力、世界を生み出す力を持っているのかもしれません。
NHK教育のビットワールドや天てれで毎週やってほしい・・・
あと、とっつあんの胸毛はちょっとショックでした。うわぁん!美少年だと思ってたのにー! - ★★★ Excellent!!!【完結読了】これを自分が思いつけなかったことが悔しい【★★★】
【読了後】
5・7・5の俳句(俳諧)を題材とし、芭蕉門下の俳諧師たちの言霊を宿した少年少女たちの、超常バトルと青春物語を同時に味わえる良作。
実に大きなエネルギーと可能性を秘めた物語で、俳句を趣味とする身としてはたいへんに面白く、楽しく読めた。三冊分にもなろうかという長い物語だが、一読するだけの価値はある。
(しかしながら、多少の俳句に関する知識が前提となっているきらいもないではない)
いわゆる「超常能力バトルもの」とカテゴライズされるだろうが、バトル要素は控えめで、むしろ登場人物たちの青春譚としての魅力が際立つ。「野武士の彼女」のキャラ立てなど秀逸で、物語冒頭の、主人公との邂逅の場…続きを読む - ★★★ Excellent!!!とにかく、とにかく、「序」を読んでくれ。
最高すぎるだろ。なぜ野に埋もれているんだ。
レビューが常軌を逸して長くなったので、こんなレビュー、読んでる暇があったら、作品を読んでください。後悔はないはずだ。
「人気のタグ」機能してなさすぎじゃね、と思いながら、「高校生」タグの中に、季語と俳句を武器にして、必ず君を守り抜く! というとち狂った(いや失礼。これは、褒めている)としか思えないキャッチコピーを見て、何言ってんだこいつ、と思いながら一話を見る。
思った以上に硬質な文章で、歴史的で、何か俳句の神髄みたいなことを言い合っている。こりゃあ、ちょっと無学な俺には難しいかなと、思い始めたところで――いや、ここからは、君自身が…続きを読む