第29話
そしてきょんこが件を受け取り去っていったあと、俺は奏に聞いた。
「あれってきょんこだよな?バイトするほどお金に余裕がないようには見えないんだが」
「ああ、お兄様は知らないのね。まぁ芸能人くらいだもんね知っているの。ここはきょんこの家の店なの」
その驚嘆の真実に俺は驚いた。だがそれと同時にきょんこがラーメン好きなのに納得がいった。そりゃ実家がラーメン屋ならラーメン好きになるよな。ここが家のラーメン屋ってことは他のアイドルもくるのだろうか。ていうかよく今までばれなかったな。あんだけ可愛ければばれそうなものだが。
「お兄様はなぜばれなかったのか不思議に思ってるわね」
「エスパーかよ。俺は秘密にすることもできないのか?」
「それは顔によくでるからよ。それと一目で気づくのはお兄様くらいよ。観察眼はお兄様は高いからね。普通のやつにはばれるような変装じゃないわ」
「そうか、まぁ特技だからな。ばれてることは言わない方がいいよな」
わざわざ変装までして、家の店を手伝っているだからな。もし誰かに聞かれたら働けなくなるし、ファンが押し寄せてくるだろうしな。そうすると普通のお客さんが迷惑して、お店に来なくなる。
「そうね言ったら動揺するかもしれないわ。、、、、それにお兄様ときょんこの相性はいいはずだから仲良くなると不味いしね」
「お待たせしました。辛味噌ラーメンになります」
きょんこが持ってきた。こう見るとかなり整っているな。さすがアイドルっと言ったところか。ラーメンを置き厨房に向かおうとするといきなり強盗が入ってきた。なんかこいうの多くない?
「静かにしろ。おおいところに可愛いこがいるじゃねーか。ちょっとこっちこい」
「いやっ」
きょんこが捕まった。人質か。あの様子だと最悪の場合も考えられる。人数は二人ナイフとピストルか。これは警察も侵入はできないな。それなら中にいるやつでどうにかするしかないか。奏はどうするか迷っている。知り合いらしいからな。だが奏をそんな危険なめにあわせるわけにはいかない。
俺は式神を召喚して、さらに陰業を使った。そして男の背後に回り込もうとした。男は下劣妙美を浮かべながらナイフできょんこの服を破いた。
「いい胸じゃねーか。こりゃ可愛さもあってそそるなぁー」
「公衆の目の前でヤろうだなんてさすがお頭悪ですねぇー」
「さぁってとい、、、、ぐは」
「お頭!誰だ?」
俺は虚んこを襲おうとした男に霊気を纏った手刀を男に食らわし気絶させた。あとはピストルわ持ったやつか。ピストルを持った男は俺にピルとるを向けた。だが俺は加速術式を使って男の懐に入り、鳩尾を殴った。
「ぐへっ」
男は汚い声をだこ踠いている。まぁこれで当分は動けないだろう。俺はするときょんこの元に行き、上着を被せた。きょんこは涙めだ。そりゃ怖かったよな。あの状況で冷静に対応できるのは奏くらいだろう。
「怖かったな。でももう大丈夫だ。なにも心配する必要はない。俺がいる限り誰も傷つきはさせない」
俺はそう言って胸元に抱き寄せて、頭をポンポンと叩いた。するときょんこは嗚咽を盛らした。その間に奏は男達を縄で縛っていた。どこから持ってきたんだよそれ。
「お兄様縛り上げたわよ」
「これでひと安心か。警察に通報するか」
俺は携帯で警察に通報した。するとすぐ近くをパトロールしてたのかすぐに来た。あれかこの強盗他のところでもしていて追っていたのか?わさわさわラーメン屋に来たりしないもんな普通。人質を確保するのが狙いだったんか。
「あなたが通報した人だね。この男達は銀行で強盗をした犯人だから助かったよ。でもどうやって凶器を持っている人を捕まえられたんだい?」
ギリギリ陰陽法に触れないから大丈夫か。霊気を纏わせて攻撃することは問題ないからな。使える人が少ないからだ。加速術式は直接的なものじゃないから問題ないはずだ。
「ちょっと呪術を使いまして。まぁギリギリ法に触れない範囲なんで勘弁してください」
「君は陰陽師なのか。千葉県警にも何人かいるから驚いたりはしないけど。むやみに使うのはやめた方がいいよ。まぁ今回は人が助かってるから不問になるだろうけどね」
まぁ後で監視カメラでチェックするんだろうが。俺がやりすぎてないか確かめるために。まぁだから攻撃性のある呪術は使ってないんだが。
「それじゃラーメン食べていいですかね?」
「いいよ。ゆっくり食べてね。僕はこの後署で犯人達の動機とかい色調べることがあるからこれで失礼するよ」
そう言って犯人を警察官は手錠で縛って店をでた。さて伸びきったが食べるしかないよな。
「あのーもしよかっら、最初っから作りましょうか?」
「いいんですか。お願いします」
「はい、それでは少々お待ちください」
そう言って厨房に向かった。いやー伸びきっているラーメンを食べなきゃいけないと思っていたが、新しいのがでるのはよかったわ。奏もまぁそうなるわねという顔をしている。
俺達はラーメンが来るまで談笑をしていた。
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