第41話
「山盛りシラスのペペロンチーノとアールグレイシフォンケーキにするわ」
どうやら奏も決まったみたいだな。イタリアンなのにシラスが入ってるのが気になる。そもそもシラスを使った料理自体少ない。ても料理として出すってことはそこそこ美味しいってことだろう。今度来たとき食べてみるか。俺達は店員さんに料理を注文して、席で待っていた。
「お兄様デザート少しもらってもいいかしら」
「いいぞ、きっと美味しいはずだ」
「ありがとう、今日は楽しかったわ。久しぶりにお兄様と出かけたけど、他の同姓含め友達と出かけるより楽しかったわ。、、、、きっと好意を持っているからね」
兄妹で出かけるのが一番楽しいって交遊関係が心配なんだが。かといって異性といた方が楽しいと言ったら探るがな。まぁ奏のことだからちゃんとしたやつを選ぶだろうから、俺の霊圧に
耐えられるかが焦点だが。耐えられないなら諦めてもらう。耐えられなきゃ奏を守ることができないからな。家柄上いろんな悪霊と戦ったり、他の妖怪に狙われたりする。だからそれを乗り越えられないやつには任せられない。それだけ奏が大切だってことだ。
「俺と出かけて異性は分からなくはないんだが、同姓でもダメなのか?」
そんなに気を許した友達がいないってことだよな。奏に近づいてくるやつは何かしら目的を持っているやつなのだろうか?美少女で芸能人だからイケメンの知り合いを紹介してもらえると思っているんだろうか。奏は異性には一線を引いているから親しい異性の友達はいないと思うがな。元々下品な目を向けられてくるから男を毛嫌いしてる癖があるし。
「みんな芸能人と知り合いになりたいと思って来るのよ。男は論外で、女子はスマイルのイケメンを紹介してと言う感じでね。そもそも連絡先聞かれても断ってるっていうのに」
「大変だな芸能人も。俺じゃ分からない世界だわ」
そもそも芸能人には俺はなれないんだけどね。義弘ほどのイケメンなら分からないが。俺は頑張ってもそこら辺に良くいるイケメンくらいにしかなれない。まぁ別にモテたいとも思ってないからいいんだが。せめて日向に好かれるくらいのレベルになりたいが、日向は顔で人を選んだりしないから、イケメンになっても自己満足のためにしかならないが。
「知らない方がいい世界もあるわよ」
アイドルもファンのことをどう思っているとか、イケメンにいい寄られたら断れないとかそいう情報か。確かにそれはファンとしてはできるだけ知りたくはないな。特にねるの熱愛が発覚したら、俺は毎晩枕を濡らすだろう。でもガチ恋じゃないからダメージを受けるだけで致命傷にはならない。そこは日向に感謝だな。
「そうだな。料理来たみたいだし食べるか」
『いただきます』
パスタを一口口にいれる。うんいい感じにクリームが効いている。しかもふわふわだ。これがイタリアン。サイゼもいいが、本場も侮れないな。どっちもそれなりの良さがある。コスパ面でいくとサイゼだが、味を選ぶんだったらこの店だな。そこはファミレスと個人店だから差はでてきても仕方ない。サイゼが好きなことに変わりないが。
「美味しいわね。さすがイタリアンって感じだわ」
「そうだな。どんどんフォークが進む」
あっという間に食べ終わった。デザートも食べたが美味しかった。
「お兄様デザート少しちょうだいあーんでね」
まじか、兄妹とはいえ少し照れるんだが。でもいさきしたらお兄様そんなことで意識するなんて、私のこと好きなのねとか言われそうだから気にしないでフォークで切り分けて、奏の口にあーんしていれた。奏はモグモグと食べる。
「なかなか美味しいわ。この店気に入ったわ。また千葉に来たとき来ましょう」
「それなら良かったわ。それじゃそろそろ帰るか」
夜だしあまり長居しちゃ店側にも迷惑がかかるしな。人もこれからいっぱい入ってくるだろうし。ここはおしゃれでカップルが来るようなところだからうっかり呪っちゃいそうだしな。リア充に呪詛をはいてな。だからそこでいちゃいちゃしてるカップルよお腹痛くなる呪いをかけてやろうか?あ、男の方がトイレに行ったわ。無意識に呪いをかけてみていたみたいだ。カップルでいちゃいちゃしてるのが悪い。リア充見たら呪えという親父の教えだ。
「お兄様勝手に呪いをかけるのはどうかと思うわ」
「リア充が俺の前でいちゃいちゃするのが悪い。よって俺は非リア充のために駆逐したに過ぎない」
そうこれは非リア充のためでもある。実際に男だけで来てたやつが苦々しくカップルを見ていたし。きっとお腹痛くなってもザマァ見ろとしか思わないだろう。呪いは怪我をさしてる訳じゃないからばれなきゃ問題ない。
「お兄様端から見たら私達もリア充よ」
そんなことはと思おうとしたが、周囲の羨ましそうな視線を見て、その言葉は喉まででて引っ込んだ。確かに美少女を連れてる時点でそうかもな。あ、呪ってきた。俺は呪詛返しをして跳ね返した。出回っている呪いだから跳ね返しても大したことないだろう。せいぜい運が悪くなるくらいだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます