第22話

明日は出かけるので服を選んだ。千葉市か、あそこは千葉のなかでも発展してるから結構好きなんだよ。幕張とか東京と見劣りしないし。むしろ人が少なく幕張の方がいいかもしれない。それだけの魅力を兼ね備えている。幕張に行くのもありか。イオンとか行ってみたいんだか、めちゃくちゃ広いから尻込みをしちゃうんだよな。まぁ明日行ってから決めればいいか。


俺は服を選んだあと、ベッドに横になり寝た。明日が楽しい日になることを願いながら。



朝日差しで起きた。いつもなら土日はここで二度寝だが、今回は出かけるので起きる。いつもなら土日どっちも昼寝して、昼を食べ損なうことは結構多い。朝なんて持っての他だ。


だが今回は奏がいるので朝食は用意されているだろうから起きる。するとリビングからいい匂いが漂ってきた。


「おはよう奏」


「おはようお兄様。今日は太陽が爛々と輝いているわね。私達のデートを祝福しているみたいだわ」


それは言いすぎだと思うが、まぁここで否定することもないだろう。そんなことしたら朝食が食べれなくなるし。奏だったら無表情で朝食を捨てそうだ。


「そうだな、朝から行くのか?」


「ええ、幕張の方にも足を伸ばそうと思っているから、早めに行くわ」


幕張に行くのか、恐らく服や鞄を買うのだろう。たぶん俺に意見を求めそうだな。まぁ女子のものを選ぶのは得意だから、別に心配はしてないが。できればワンピースが似合うと思うが、足を出すのもいいが、たまにはワンピースで上品な感じも見たい。それにひときわ目立つバックならお洒落だろう。


「そうか、それで幕張のどこに行くんだ?」


「イオンに行きたいのだけれど、さすがに半日じゃ回れないから、海浜幕張駅周辺のショッピングモールを回るわ」


イオンに行きたいが、まぁはわ日じゃ全然回れないから仕方ないか、幕張のショッピングモールはブランドものもあってちょうどいいものも揃っているだろう。


「そうするか、あそこなら大体のものは揃うだろうしな」


俺はいただきますと言って朝食を食べ始めた。この目玉焼きはいい感じに焼けていて美味しい。それと納豆はわざわざ茨城から取り寄せてきたのか?味が違う。


「今日の朝食も美味しいな。奏が来てくれる土日が楽しみなんだよ」


いっつも朝食は食べていないし。実家にいた頃がいかに恵まれていたかが分かる。まぁ今も家賃払って貰ってるから、恵まれているがな。それに日向の家のとなりだとは恵まれ過ぎているくらいだ。日向は今日は家でゆっくりするのだろうか?明日はいっしょに出かけるしな。今日くらいは家にいるだろう。


「ふふ、嬉しいわね。お兄様にいつも美味しいと言われるために練習してきた甲斐があるわね」


やがて食べ終わり、ごちそうさまと言って、俺は皿を洗って片付けた。そして自分の部屋に行くと、昨日用意しておいた服に着替えた。鏡を一応見るが問題ないな。まぁ奏が選んだ服だから問題があるはずないんだがな。奏元なりの部屋で着替えてるだろうし、ちょっとベランダにでもでて、マッカンを飲むか。


俺はマッカンを冷蔵庫から出して、それをベランダに持っていき飲んだ。ふぅーやっぱり風景を見ながらマッカンを飲むのはいいな。決して美しい光景じゃないが、日常がある感じでいいんだよなぁー。


そしてのみ終わると俺はベランダから部屋に戻り、持ち物を確認して、家をでて、外で待っていた。今日は富士山が見えるのか。今日はいい日になりそうだ。


「お兄様お待たせしたわね」


「そんな待ってないぞ。それじゃ行くか」


俺達は歩いて、駅に向かった。歩いていると急に奏が腕を絡ましてきた。まぁいつものことだから気にしない。それに俺は今メガネをかけておしゃれしてるから、学校のやつも気づかないだろうし。奏以外で気づくのは日向くらいだろう。胸は押し付けてこないだけましだ。布団に潜り込んだときは押し付けてくるからドキドキするが。


「お兄様、今日の服はどうかしら?」


「クールな美人って感じだな。特にジーンズとコートとかって所がな」


「狙いどおりだわ。まぁモデルでやった服を貰っただけだけど」


中学生でティーン雑誌にでるくらいそこそこ有名なモデルだ。だから一応奏もメガネをしている。中高一貫校だから高校の人からも告白をされたり、奏目当てで高校に来る人もいるらしい。


「そうだ、私高校は竜山高校に行くことにしたわ」


「内部進学の方が楽なのにいいのか?渋谷学園渋谷はうちより偏差値高いだろ」


「もう高等部に進学して、これ以上告白されるのだったり文春の記者が張り付かれるのはごめんだわ。新しい学校にして変装して目立たないようにすればバレないし、平和な学園生活を送れるしね。それにお兄様と学園生活送ってみたいのよ。学校で食べさせあったり、いっしょに寄り道したり、楽しそうじゃないかしら」


「まぁ奏がそれでいいならいいが、俺も近くに奏がいる方が安心するし」


奏に良くストカーされるって相談されるし、まぁ実家はバレてるらしいが、うちはバレてないみたいだからな。ストーカーは男が近くにいるってだけで何をしてくるか分からないからな。好きな人ができても恋愛をしづらいだろうし。それなら俺と一緒に住んだほうがいいだろう。弁当を作ってくれるのもありがたいしな。



















  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る