第46話
俺達は目的の階に着くと、そこで降りた。レジに並んでいた男達の視線が今まで一番ヤバイ。美少女を連れやがって、本当にオタクかという視線が多い。だが難癖をつけてくるやつはいない。俺は一応知的なイケメンに見えるような格好をしてるからな。イケメンなら美少女が一緒にいてもおかしくないって感じだからな。まぁこれが東京の中心地だったらお構い無くナンパをしてくるんだろうけど。というか東京行ったときナンパされたことある。
「視線が多いね。そんなに私達目立つかな?」
達っていうか、主に日向が注目を集めているんだが。日向は鈍いところがあるからな。どんだけ自分が美少女なのか分かってないんだろう。確かに東京は視線を集めるが一瞬だしな。秋葉は美少女好きが多いからジーと見る人が多い。
「日向は美少女だからな。目立つんだよ。俺は嫉妬の視線を主に受けてるが」
イケメンに見えるから余計にな。モテない人からしたらイケメンは敵だからな。俺だってモデル級イケメンはくそイケメンめ砕け散れと思うしな。特に可愛い彼女を連れてるともっとな。俺はモテてないからそう思うのだ。今は逆に美少女を連れているやつに端からそう見えるだろうけど。
「フフ可愛いなんて嬉しいよー」
そう言って目を細めながらほほに手を当てて腰をくねくねしている。イケメンが美少女と言ったら嬉しいだろうが俺が言って嬉しいのか?俺みたいなやつからならいくらでも言われてるだろう。
エレベーター前でやり取りを続けてると迷惑になるので、俺は日向の手をつかんでエレベータ前から離れた。手をつかむと驚いた表情でひなたは俺見て少しほほを赤くした。やっぱ手柔らかいし、すべすべだ。
そのままラノベコーナに向かった。数多の嫉妬の死線を浴びながら。俺は冷や汗をかいた。だが気にすることをないようにして、ラノベコーナに着いた。いちいち気にしたら秋葉に日向と一緒に来れないからな。
「東京レイヴンズの新刊はあった。ついでに他のものも買うか。大学生もののラブコメか。興味あるからゴールデンタイム買おうと」
日向は俺の青春ラブコメは間違っているを全巻買うみたいだ。日向のお小遣いは摂関家なだけあって他の一般のサラリーマン家庭よりかなりもらってるからかなりお金の使い方が俺達とは違う。日向の頭の良さなら高給取りになれるだろうし、それに本家は日向が継ぐみたいな話しもでているみたいだし、お金に使い方に関しては問題ないだろう。問題なのは本家を継ぐってなったときそれなりの家の人とお見合いや婚約をする可能性があるってことだ。
「日向は本家継ぐのか?」
レジに並びながら気になったことを聞いた。もしそうなら日向の家に婿入りってなるだろう。専業主夫の夢が叶うかもしれない。まぁ本家の夫としていろんなパーティーにでるから本格的な主夫とは違うかもしれないが。
「うーん多分継がないなか。何人か跡取り候補はいるし。嫁入りをしたいからね。継いだら好きな人と結婚できないだろうし」
やっぱり名家だから政略結婚させられるのか。それなら俺が家の分家を継いで、日向と結婚しよう。働きたくないが。陰陽師だけとしての仕事なら別に働いてもいいかな。結婚できないよりそっちのほうがましだ。
「それなら安心だわ。好きな人と結婚できるといいな」
その相手が俺だともっと最高なんだが。好意を上げていくしかないよな。イケメンのライバルも多い。だが俺は負けるわけにはいかない。それだけ日向が好きだからな。今は一歩他の人よりはリードしてるが。
「うん。振られちゃったからまだ引きずっているけど、好きな人できるといいなぁー」
やはり俺はまだ大切な幼馴染みポディションらしい。いつか大切な異性として思われたいな。イケメンという強敵はなぎ倒していく。日向は誰にも渡さない。次の好きな人ができるまで俺は諦めない。諦めの悪いところが俺のいいところだ。そんなことを考えていると、レジの番が回ってきたので、会計をしてもう一回エレベータで上に上った。
そして目的の階に着くと、俺達は降りて俺の青春ラブコメはま違っているの特設コーナに来た。今は最終章はアニメでやってるからこうやって特設コーナがある。
「へぇーこれが八幡か。確かに目は腐っているね」
「まぁでもアニメとラノベを見れば牽かれると思うぞ」
八幡ほど優しいやつはいないからな。これは現実でもアニメでもだ。それにぼっちの理想系みたいな感じだし。なんでも一人で無理難題でさえこなせるからな。優秀って意味でも他の主人公よりも上だろう。単純な頭の良さなら八幡よりも上はいるが。だが問題解決能力とかは八幡が主人公のなかでもトップクラスだ。
「それは楽しみだなぁー。家帰ったらすぐに読むね」
グッツは千葉市のアニメイトに売ってなかった物を買うか。いろはのアクリルバンと秋葉限定クリアファイルと缶バッチを買うか。後はいろはのポスターを買おう。俺は買うものをかごの中にいれて、日向が買うのを待っていた。八幡のグッツを買っているようだ。まだよく知ってないからクリアファイルだけ買っているぽいが。
「選び終わったよー」
「それじゃ東京レイヴンズコーナに行くか」
移動して、東京レイヴンズコーナに行くと、俺は鈴鹿のクリアファイルとキーホルダーをかごに入れた
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