第9話
うん柔らかい。胸が当たっている感触がする。俺はその感触で起きた。視線を落とすと、奏が正面から抱きついていた。俺は後ろを向いていたはずなんだが。俺の胸元に頭を埋めながら寝ている。それと足を絡ませていてかなり興奮する。俺は足フェチだからな。足が絡んでいるとか最高すぎだろ。
いかんいかん少し落ち着くんだ。相手は妹だ。
「それにしてもやっぱりかなり整っているよなぁー」
俺はゆっくりと目を再び瞑る。足をギュット挟むのやめてね。俺の子供が興奮しちゃうから。はぁーどうやら今日も寝れなそうだ。
「んっそこは触っちゃっだめよ。うんっ、あっ」
おい色っぽい声をだすな。息遣いも荒いし、エロい。理性がヤバイ。なんとか耐えるために、俺はベットから離脱することにした。奏からなんとか逃れてソファーで本を読み始めた。しばらく経ち朝御飯の時間になり、サンドイッチを作り始めた。弁当は面倒だがら作らない。
「よしこれで完成だ」
「おはよう、朝食を作ってくれたのね」
まだ朝の六時だ。それなのに起きるとは俺の弁当を作るんだろう。昨日は味噌汁のだしを取っていたのと、ハンバーグの元となるものがあったしな。弁当は次の日が学校の時は必ず作ってくれる。奏曰く私がお兄様の胃袋をつかんでいるから牽制よと言っていた。意味は分からないが。
「たまにはいいだろう」
「サンドイッチもいいけど、お兄様の料理も食べたいわ」
正直奏に比べれば美味しくないからあんまり作るのは気が引けるが、奏が食べたいというなら作ってやるか。今日の夜ごはんにでもな。スーパ寄らないとな。
「それなら今日の夜ごはん作るぞ」
「ふふ楽しみにしてるわ」
相変わらず綺麗な笑みを浮かべるな。思わず照れちゃうわ。日向がいなかったら告白して振られれるまである。いや振られちゃうのかよ。まぁでも仕方ないな。兄妹じゃなきゃ出会わなかっただろうし。俺は主人公ではないから、美少女とは偶然じゃなきゃ知り合えない。
それからサンドイッチを食べ終えて、奏は弁当を作り始めた。俺は特にその間やることがないので、日本史の勉強をしていた。時間が経つことに集中力が上がっていく。やがて周りのおとが聞こえなくなった。日本史は流れで読めばかなり覚えられる。
「お兄様お弁当できたわよ」
俺は参考書を閉じた。あと耳元で言うのやめてもらいたいんだが。ドキッとしちゃうだろ。色っぽいし、吐息が聞こえたりして。まぁ集中しすぎでるから普通に言っても聞こえないからだろうが。
「お兄様をドキッとさせれたら大成功ね」
「人の心を読むなよ。なにエスパーなの?」
「お兄様が好きなだから読めるのよ」
兄としてだろうな。もし違かったら色々問題だ。義理だから結婚ができるとはいえ、兄妹同士は周囲から好奇視線を浴びることになる。そうなったら奏は視線を気にしなくてはいけなくなる。それだけは可愛そうだ。まぁそんな簡単に奏を渡す気もないが。
「俺も奏は好きだぞ。だがあんまり他の人にポンポン言うなよ」
「お兄様にしか言わないわ」
それそれで問題だが。勘違いするやつがでないだけいいか。逆上する可能性もあって面倒だからな。勘違いするやつほど何をしでかすか分からない。俺も日向が俺のこと好きだと勘違いしていたら和希にたいしてなにかを仕掛けていただろう。
「それならいいが。それじゃ俺は着替えて学校行くわ」
俺は部屋に戻って制服に着替えた。いつか制服デートをしてみたいものだ。それが日向だともっといいんだがな。日向とはでかけるが土日が多く制服ではデートをしていない。それに日向は和希のことが好きだから、制服だと周りにばれるし、誤解してほしくないだろうからデートはしていない。
部屋をでると玄関にはエプロン姿の日向が笑顔で待っていた。なんか見送ってもらえる旦那の気分だな。しかもハーフパンツだから裸エプロンにも見える。いかんいかん俺は日向が好きなんだから変な気持ちになってダメだろう。それに妹に邪な気持ちを抱くとか兄として失格だ。
「それじゃ行ってくるわ」
「行ってらっしゃいお兄様」
俺は扉を閉めて鍵を閉めてると、下に降りて自転車に乗った。今日は何となく乗りたい気分だから乗った。どのみち電車だから短い距離だが。
やがてすぐに駅に着き流鉄に乗る。するとアニメの声が流れる。朝からいい気分だよな。声優の声が聞こえる電車で通える生徒とか竜南生ぐらいだろう。ちなみに部活の朝練はうちはない。一応進学校で小テストがあるからだ。それが進学実績にも繋がっている。
ちなみに今日日向と一緒に行ってないのは日向が部活で勉強会があるからだ。弓道部の先生は進学指導の先生でもあるから、実績もかなり他の部活よりも高い。
テストももうちょいで始まる。理系は赤点を取らない程度に頑張るか。文系は上位10位以上を目指そう。東大を目指してるから文系の科目は上位に入りたい。理系は部活を引退してから頑張る。理系で2次試験で使うのは数学くらいだから間に合うだろう。
「おはよう一豊」
隣に冬優花が来た。相変わらず視線が多くなるな。まぁ日向で慣れてるけど。だから嫉妬視線を向けられてもなにも感じない。
「おはよう冬優花」
俺達は隣に並び会話をしていた。冬優花と話すと、幼馴染みのように感じるんだがなぜだろう。それが冬優花がモテる理由だが。勘違いをするやつが多く、告白の大半はそれだ。
そんなことを思いながら会話をしながら歩いていると、学校に着いた。
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