第3話
ラーメンを頼むと、俺はできるまでインターネットをいじっていた。へぇー美海デビューしたのか。しかも彼氏の小説でデビューするとか、これ以上ないくらい気合いか入っているだろうな。しかも彼氏はイケメンっていう。美海のことは少ししか知らないが、顔で好きな人を選ぶタイプではないから性格もよくて頭もいいんだろう。
そんなことを考えていると、ラーメンができたのでそれを受け取って席に向かった。席に着くとすでにしょうが焼き定食を持ってすでに日向は待っていた。俺はラーメンを置いて、日向の対面に座った。日向は食べるのを待ちきれなそうにしている。好きだもんなしょうが焼き定食。
「待たせたな」
「今できたばっかだからそんなに待ってないよ~」
「それならいいが、食べるか」
「いただきます」
麺は太くて弾力がある。そしてこの喉に染みるような辛さ。最高だな。イメージとしては家系の赤家系だと思ってくれればいい。やっぱり辛いラーメンは最高だ。まぁでも健康を考えて、週に3回で我慢するが。食べすぎると日向が怒るからな。普段怒んない分怒ると怖いんだよ。
日向生姜焼定食を美味しそうに食べている。
「やっぱり食堂の生姜焼定食は最高だね~。しかもこれで400円なんだから毎日食べたくなるよねぇ~」
「毎日食べたらさすがに飽きるだろ」
「ちっちっちっ好きなものは食べれば食べるほど新しい発見をするんだよ~」
「日向の手作りもいいと思うが」
むしろ手作りを食べたいまである。他の奴らに特別だと言うところをアピールして余計な男が近寄ってこないようにできる。和希はその辺気にしないから大丈夫だろう。
「そう?それなら今度作ってくるよ~」
日向の手作りとか最高かよ。日向は料理はうまいが滅多に手料理を作らないからな。めんどくさいらしいからだ。それなのに俺のために作ってくれるとは嬉しい限りだ。これが幼馴染み特権だな。明日が楽しみだ。いつ和希と付き合うか分からないから1日1日を大切にするか。
「楽しみだな。明日が待ち遠しい」
「フフそんなに楽しみにしてくれて嬉しいよ。最高の手料理を作ってくるよ~」
フッ明日みんなに見せびらかせながら弁当を食べよう。和希以外だと俺が1番だと見せつける。それに和希が嫉妬しないなら告白を減らすこともできる。丸井になにかをされる可能性もあるが。あいつ日向を好きで、邪魔をよくしてくる。そしてあいつは女遊びがひどいときく、付き合っても幸せにはならないだろう。親が議員だから権力を持っていて、厄介だが。なにか仕掛けてきたら俺が日向を守る。
「それは楽しみだな。昼休み待ち遠しくなるくらいだ」
ラーメンをすすりながら会話をしていると、たくさん嫉妬の視線を感じる。まぁ俺みたいのが日向と食べるのか気に入らないんだろう。実際に関わるなと脅迫されたこともある。関わらなくてもお前達は日向に関われるのか?といったら苦虫を噛み潰したような表情をして去っていたが。要するに一番近い存在である俺を気に入らなかったんだろうな。
それから食べ終わり、食器を片付けて、まだ時間があるので会話をしていた。
「一豊くんってどんなタイプが好きなの~?」
日向はほほ杖をつきながら言った。なにそれ可愛い。それにしても好きなタイプか、好きなのは日向だが、タイプとなると変わってくる。
「ボブヘアーで目がおっきくて俺のことを大切にしてくれて、芯が通っていて、これと決めたことは最後までやり通して、美少女だな」
「ふぅーんそうなんだ~。該当しそうな人はいなさそうだね~」
「まぁなアイドルだとるんくらいだな」
すると気温が下がったように感じた。なんか変なこと言ったか?日向が目を細めてへぇーと言っていて正直怖いんだが。別にタイプなだけでガチ恋はしてないんだが。
「ひかるちゃんのこと好きなんだ~。まぁアイドルだから接点は持てなそうだからいいか~。持ったとしても認めないけど~」
るんほどの人物なら俺には釣り合わないしな。だから付き合うことはないだろう。だがるんでダメならどんだけレベル高い女子を求めているんだよ。そこら辺の女子じゃダメじゃん。
「まぁガチ恋じゃないし、いいだろう。あくまでアイドルとして好きなだけだし」
それに本当に好きなのは日向だしな。ルックスは俺の好きなタイプと違うが、性格はタイプだからな。まぁでも日向は和希を好きだから意味はないんだが。
「ふぅーんそれならいいけどね~。もし知り合ったら教えてね~」
アイドルと知り合うとか早々ないと思うが。それと少し俺が好きになりそうな人に嫉妬してるよな。やっぱ大切な幼馴染みはとられたくないのか。和希に告白すれば少しは変わるかね。
「それじゃ教室に移動しようか~」
「そうだな、日向のファンの視線がすさまじくて居づらいし」
いつもはこんなに感じないが、雨が降っていて中庭に人がいない分ここに集まっているから視線が集まるんだよな。ファンクラブは基本そいつら同士で食べてるからな。ファンクラブのメンバーからは俺はよく思われていない。和希はいいらしいが。これが主人公補正か。そんなことを考えながら教室に向かった。
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