第2話

教室にはいると一瞬こっちを見て羨ましいそうにするが、なれたのか冬優花を好きな人以外は皆視線をはずす。好きなやつはこっちを恨めしそうに見てるが、冬優花は俺以外の男だと親しげに話すのは和希だけだから、話しかけてこない。まぁ不満はあるだろうがな。何かきっかけがあれば非難してくるだろう。


俺達は自分達の席に座った。二人で隣同士なので会話してると、朝のチャイムが鳴り、先生が入ってきた。


「それじゃホームルームをするぞ。まず気を付けることとして、包丁を持った男がいるとの情報が警察からきた。気を付けてくれ」


クラスは騒々しくなる。日向は大丈夫だろうか?まぁでも俺と日向は一緒に帰ってるからにかあったら命懸けで守ろう。まぁ古武術を習っているからその辺のやつに負けないから、包丁を持ってる程度じゃなんともないが。ピストルだと不味いがな。遠距離から攻撃できるからだ。


「それじゃホームルームを終わりとするぞ。日本史の授業はコスプレ楽しみしておけよー」


宗村先生は毎回その時代にあったコスプレをしてくるのだ。分かりやすくするためもあるんだろうが、多分趣味のめんも大きいだろう。縄文時代は上半身裸だったから寒くないのかと思ったものだ。だが今は平安時代で、束帯を着てくるだろうからどんな雰囲気になるか楽しみだ。


先生は教室をでた。すると冬優花が話しかけてくる。このクラスは日向を好きな人が多いから、俺と冬優花がくっつけと思ってるやつがたくさんいる。いくら日向が和希を好きでも可能性は潰しておきたいんだろう。俺が日向に好かれる可能性は低いと思うが。


「ねぇー一豊ってどうやって日本史勉強してるの?」


「歴史の流れを意識してるな。こいうことがあったらこうなったその結果こうなったみたいな感じた」


このやり方だと日本史の面白さに気付けるし、暗記科目って感じがなくなる。すいすい覚えられる。日本史を丸暗記しようとすると苦痛でしかないからな。


「へぇー丸暗記じゃないんだねぇー」


「丸暗記なんかしたら量が膨大すぎる。そしたらすぐに嫌いになるだろう。数学みたいに」


「まだ赤点とっているの?」


「公式の暗記とか意味分からないし、そもそも公式の意味が分からんし、あれを必修にしたやつは恨んでやる」


数学とか1番必修にしなくていい科目だと思う。特に文系は使わないし。国立大学でも数学を使うところは難関大学以外あんまりない。つまり文系には数学は必要ない。


「完全な逆恨みじゃん。数学は色んなのに役に立つと思うけど。まぁ私は寝るけどね」


「そいう作るのは理系がやればいい。っと先生が来たな」


俺達は前を向いた。最初は国語の授業なので、そこまで苦じゃない。むしろ文系は得意だ。理系が壊滅的だが。まぁ入試で理系の科目を使わないから別にいいだろう。


それから授業を受けて、昼休みになった。すると日向が教室に入ってきた。ちなみに冬優花は違う人と食べに行った。俺と日向は学食に移動する。


「それでね和希くんが頭を撫でていたんだ~。羨ましすぎだよ~。私も撫でられたいよ~」


女子の頭をすぐに撫でれるとはさすが主人公だな。俺じゃ無理な芸当だ。それにしても日向に撫でられたいと思われるとはなんと羨ましい。俺もあのサラサラの髪を撫でたい。


「学食に着いたな」


なぜ教室で食べないかというと、嫉妬視線がすさまじいからだ。ただでさえ冬優花が一緒にいるだけですごいのに、それに日向まで追加されたら呪われかねない。


「今日はラーメンにするか」


この激辛ラーメンの新作は気になる。辛さだけを追求せずに美味しさも追求してるといいな。辛さだけだと大抵美味しくないからな。旨辛ぐらいがちょうどいい。


「ラーメンはほどほどにしておきなよ~。病気になるからね~」


「分かってるよ。バイトでも賄いは制限してるしな」


「それならいいけど~。病気になったら悲しいからね~。まぁ入院したら毎日お見舞いに行くけど~」


それなら嬉しいな。大切な幼馴染みというのいいものだ。恋人じゃなくても友達よりも上の扱いで大切にしてくれるしな。俺は大切な幼馴染みであるが、日向のことが好きだ。そこが日向と違うところだろうか。まぁ俺は日向が俺のことを好きではなくても、好きで居続ける。結婚するその日まで。


「毎日日向に会えるとか天国だろ。入院するか」


「もう冗談でもそんなこと言わないんだよ~。勘違いする人がでてくるよ~。そうしたらその子と話さなくちゃいけなくなるから気を付けてね~。見た目はイケメンなんだからすぐに女子は落ちちゃうんだよ~」


イケメンではないと思うが、幼馴染み補正か。もしイケメンなら俺はモテているはずだしな。まぁ日向以外に靡かないけど。


「イケメンだと言ってくれてありがとな」


「もう本気でとらえてないなぁ~。それじゃ料理を頼みに行こうか~」


ラーメンが俺を待っている。ワクワクするな。週3でしか食べてないからラーメンを食べれる日はテンションが上がる。俺達はそれぞれ別れ好きな料理を頼みに行った。






















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