主人公に振られた幼馴染み。ヤンデレ化したんだか
作家目指すもの
第1話
俺は向井一豊は普通の高校生だ。まぁ普通とは違うといえば俺には頭がよく美少女の幼馴染みがいるってところか。名前は日向。学校でもトップクラスに可愛いと評判の美少女だ。地元でも有名で数多の男が告白したと言われている。
まぁみんな振られたんだが。それで俺は何をしてるかというと、日向の家の前にいる。一緒に登校するためだ。
「お待たせ~一豊くん」
「いやそんなに待ってないぞ」
「ふふ相変わらず優しいね~。そんなところが私も好きだよ~」
うっ好きとか言われちゃったよ。相変わらず可愛いな。これが美少女の好きの威力か。たくさんの男がこの勘違いさせる言動によって落とされたんだな、、、、まぁ俺もとっくの昔に落ちたんだけど。誰かが告白するたんびにヒヤヒヤしたぜ。一緒にいれなくなるんじゃないかとな。だが今は日向は別の男が好きだ。
「今日こそ和希くんを落とすぞ~」
そう俺の幼馴染みは和希が好きなのだ。こいつはめちゃくちゃ美少女にモテテいて、ついたあだ名は主人公だ。うち学校は美少女が多いが、その半分は和希が好きだと言われている。後の半分は丸井というイケメンが好きだと言われている。ちなみにこの丸井は日向が好きだ。ちょくちょくちょっかいをかけてくる。こいつは親が地元の議員で無視できないのだ。無視したら何をしてくるか分からないからな。
「それじゃ行くか」
まぁ学校は流鉄に乗って駅のすぐの場所にある。駅周辺にはイトーヨーカドーなどがあり、数々のナンパ師が放課後の時間になると潜んでいる。そしてナンパされたところを和希が救って落ちるというある意味物語の1場面を担っている。
「うんそうだね。今日は邪魔されないといいなぁー」
「まぁいいとこらでいっつも誰かしらが告白を仕掛けてくるからな。まるで誰かが意図してるかのように」
「うん、それで空気を読んで和希くんはどっか行っちゃうんだね」
あれだけ振っていて、好きな人がいるって言ってるのに告白が止まらないのは誰かが告白をけしかけているのだろう。和希とくっつくのを邪魔するかのように。犯人は日向が好きな人だろう。思い立つ男が多すぎる。いづれ黒幕を炙り出さないとな。
「そろそろ告白するのか?」
「いい雰囲気になったらしようかなと思っているよ~」
いよいよか、俺の見立てでは和希は日和を好きなはずだ。本人は気付いてないっぽいが。鈍感だしな。今まで和希を好きになった女子にも好かれていることに気付いてないからな。
「そうか、それなら俺と一緒に登校するのは不味くないか?一部では俺と日和が付き合っているという噂が流れているし」
これは幼馴染みに与えられた特権でも、日向の邪魔はしたくない。悲しいけど。俺が恋愛を成就できない分日向には成就して幸せになってほしい。
「付き合ったらその辺は和希くんと相談して決めるよ~。そんなに和希くんも嫉妬深くないし多分大丈夫だと思うけどね~」
それで本当は嫉妬をしてそれがたまんなければいいけど。美少女にモテる分、いくらでも彼女の座を狙ってる女子はいるからな。
そんなことを話していると馬橋駅に着いた。やっぱり視線がすごいよな。中学のときはもっと嫉妬の視線がやばかったがな。和希がいなかった分。今はある程度の人に日向は和希が好きだと知れ渡っている。だが本人の耳には入っていないという不思議だよな。まぁ知られてもあの鈍感さじゃ否定するだろうが。
俺達は電車に乗った。俺は束の間の日向との時間を楽しんでいる。本当は日向は俺が幸せにしたいが、和希の方が幸せにできるだろう。だから俺は大切な幼馴染みでいようと思う。
「それより一豊くんは好きな人いないの~?」
「いるが、ってどうしたそんな怖い顔をして」
「へぇーいるんだ。その人今度私に会わせてよ。ふさわしいかどうかチェックするから」
これって嫉妬してくれてるのか?まぁ嬉しいけど。好きじゃないのに嫉妬するのは和希に失礼だぞ。それに日向が好きなのに、会わせるとかできないんだが。
「いや日向に会わせられない」
「ふぅーん、それは私に会ったらふさわしくないと思うから?」
「いや会わせるも何ももう知ってるからな」
「会ってるんだ。冬優花ちゃんかな~。まぁいいや、そんな簡単に一豊くんは渡さないからね~。大切な幼馴染みなんだから~」
今話題のラノベの話をそれからしてるとあっという間に最寄り駅に着いた。今日の楽しい時間は終わりか。放課後は日向は部活だからな。弓道部のマネージャのな。俺も野球部があるし。
ちなみに弓道は和希も入ってる部活だ。和希が入ってるから日向も入ったんだが。
俺達は電車を降りると、たくさんの竜南生が降りる。やはりこの学校は美形が多い。周りを見るとな。もちろんイケメンも多いってことだ。それなのにモテテいる和希は本当にすごいな。さすが主人公だ。和希には美少女の幼馴染みもいるくらいだし。
俺達は男女問わずたくさんの嫉妬視線を浴びた。まぁ嫉妬視線にはある程度なれたからもうあんまり気にならないが。学校に着くと、日向は女子友達と合流した。さて俺も行くか。
「あ、一豊やっと来たわー」
「冬優花か、和希の元に行かなくていいのか?」
「まぁ和希は幼馴染みなだけだから。私は一豊と一緒にいたいんだよ。、、、、日向と一緒だと邪魔されるし」
「そうか、それならいいが。それじゃ一緒に行くか」
ちなみに俺と日向は別のクラスだ。日向は和希と同じクラスだ。俺と冬優花は同じクラスで、いっつも日向と別れると、一緒にクラスに向かう。一年の頃からクラスが一緒でそれなりに仲がいい。和希の近くにいながら、靡かない珍しいやつだ。普通主人公って幼馴染みに好かれるもんだからな。まぁもう一人の幼馴染みは和希のことを好きだが。
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