第36話

それにしても美少女といると嫉妬視線をよく浴びる。俺一人じゃたいして嫉妬視線を向けないのに。まぁ俺一人じゃその辺転がっている石と変わらないからな。だが美少女が付くと、みんな反応するようになった。それだけ俺みたいやつが美少女といるのが気にくわないんだろう。まぁ俺でもこんなやつが美少女といたら同じ反応をするだろうけど。


「奏俺はあやせを見るが外で待っているか?」


「私も見るわ。他のアニメも興味あるしね」


「そうか、それならちょっと時間かかるが、待っていてくれ」


俺達は俺の妹がこんなに可愛い訳がないのグッツを見ていた。あやせがかわいすぎる。さすが天使といわれるだけある。これでオタクにたいして偏見を持っていなきゃもっと最高なんだが。まぁでも最終回近くなるとそれなりにオタクにたいして偏見がなくなってきたよな。それならやはり天使か。


キーホルダーとアクリルスタンドを買うか。カンバッチもいいな。まぁ義弘と違って透視はできないから勘で当てるしかないが。まぁ七個ぐらい買っておけば当たるか。


その間奏は主人公ではなく、黒猫を見ていた。まぁあれ結構可愛いしな。ゴスロリの服装が気になるが。主人公の唯一の彼女だ。主人公が物語の途中に彼女を作るのは珍しい。


「私これを買うわ」


そういうと黒猫のクリアファイルを一個取った。制服姿か、これまた珍しいな。大体グッツはゴスロリが多いからな。作品では制服は珍しくないが。なのにグッツには少ないという不思議。それだけオタクだってことを意識してるかもしれない。


俺たち会計をして、外にでた。今は大体夕方ぐらいだ。他に見るものはあるだろうか。ついでに県立千葉商業高校を見に行くもいいかもな。あそこは俺の妹がこんなに可愛いわけがないの舞台なった高校だ。あまり高校自体はそんなにでてこないが、妹が中学生だからな。


「奏千葉商業高校見に行くぞ」


「千葉商業高校ね。確か俺の妹がこんなに可愛いわけがないの舞台になった高校ね。いいわそこにいきましょう」


もしかしたら稲毛高校みたいに中に入れるかもしれないしな。西千葉駅からだから一駅で行ける。その後、俺の青春ラブコメは間違っているのモデルになった夜景でも見に行くか。いつか日向と行くことを願ってな。俺達は千葉駅に向かった。部活終わりと見られる生徒達が続々と見えてきた。恐らく千葉の下のほうからきた人達だろう。


周囲の視線が奏に集中していた。まぁこんな美少女が千葉を歩いていたらそうなるわな。千葉の素朴な美少女ではなく、都会の芸能人オーラを放っている美少女だもんな。


そんなことを考えながら歩いていると、千葉駅に着いた。やはり幕張に比べて人が多いな。幕張は基本地元民しかいないが千葉駅周辺は千葉の下のほうから来る人も多い。


「お兄様最寄りは何駅なのかしら?」


「西千葉駅だな。隣の駅だ」


「そうなのね。それより視線が東京でたよりあってうざったいわね」


「それだけ見たことない美少女ってことだろ。千葉の下のほうじゃこんな輝いた美少女はいないんだから」


俺にはそこまで視線は感じないが、俺みたいなタイプは進学校によくいるからだろう。知的なイケメンなんて腐るほどいるからな。田舎の進学校でもな。美少女は田舎じゃ原石みたいのはいっぱいいるが、完成されてる人は少ない。奏は完成されているだから視線を浴びるのも分かる。


「美少女だなんて照れるわ」


そう言って頬に手を当てて腰をくねくねしだした。いや奏は言われ慣れてるだろ。なんでいっつもそいう反応になるの?まぁキモいと思われるよりましだが。俺が小学生の頃なんて、美少女が転校してきて、そいつに可愛いと言ったらキモと真面顔で言われたからな。あのときはかなり傷ついた。誉めるのもダメなのかよとね。


「早く駅に入るぞ」

 

俺はスタスタと先に入った。気にしたらきりがないからな。奏は待ってと言ってついてきた。その後電車が来て、俺達はそれに乗った。八幡の声が響く。いろんなヒロインとコラボしていていいよな。このヒロイン達も八幡に出会ったら八幡を好きになっていただろう。


隣の駅だからすぐに着いた。俺達は西千葉駅で降りると、駅の外にでて、千葉県立千葉商業高校に向かった。この風景はアニメでまた風景だ。やっぱりアニメでみた風景は生で見るに限るな。画像では何回もみたが生でみるときの感動がやはり違う。東葛地域はロコドルぐらいだから全然アニメの風景じゃない。だからモデルになったアニメが多い千葉市が羨ましい。


「少しうちの地元に似てる町ね」


「まぁこの辺は大学ぐらいだからな。住宅街のうちにちょっと似てるだろうな」


松戸はゲーセンくらいしかないからな。松戸に関しては、そもそも娯楽がほとんどない。まぁラーメンは美味しい店が多いが。だがそれも松戸駅の中心地に比べれば少ない。


アニメの風景が続くこの町に俺は楽しみでいた。それだけ魅力がやはりアニメの聖地にはある。きっとこの町も俺の期待に応えてくれるだろう。

 





















  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る