第37話

俺達は千葉県立千葉商業高校に向かって歩いていった。ここはあのシーンで使われたなと思いながら歩いた。確か主人公は千葉大学を受けたんだよなぁー。それなりに頭はいい設定ってことなのか。八幡ほどじゃないにしろ。八幡は頭がキレるって意味で頭がいいが、数学は苦手だから決して勉強が得意って訳でもない。国語以外の文系の点数は何位かも知らないし。


「落ち着くわこの風景も」


「地元に近いからだろうな。アニメではどうしても映像が美しくできてるからな。アニメを知らないからだろう」


まぁここの町並みもそこそこ綺麗だが。アニメのモデルになっているだけはある。学園系アニメだとよくありがちな光景だ。総武高校以外の制服のコスプレが目立つな。俺の妹がこんなに可愛い訳がないのコスプレだな。ここが学校近くだからここに合わせてきたのか。


「コスプレ多いわね。どれも私達のしているコスプレとは違うようだけど」


「あれは俺の妹が可愛いわけがないの制服のコスプレだな」


俺の妹がこんなに可愛いがないの制服のコスプレがあることに驚いたな。学園が主じゃないからあるとは思わなかった。まぁ総武高校のほうが可愛い制服だが。奏が着てるっていうのあるからだろうけど。それだけ奏の美少女レベルは群を抜いている。


「妹がヒロインなのに高校の制服あるのね」


「一定数の需要があるからじゃないか。中学のコスプレしてるやつも見かけるし」


それで学校の中には入れるのかね。まぁ稲毛高校が入れるなら入れるかもしれないな。ゲーム部の部室にいきたい。それで学校も周りたいな。稲毛高校ほど学校はアニメにでてこないが。それとそろそろ視線を感じるようになってきたので早く移動したほうが良さそうだ。


「お、中入れるみたいだな」


「そうね、それで入るわよ」


俺達は千葉県立千葉商業高校に入った。ゲーム部はこっちか。学校内からの景色はまさにアニメを彷彿とさせる。俺達は廊下を進んでいくと、ゲーム部に着いた。へぇー色んなゲームが置いてあるんだな。お、自作ゲームとかあるじゃん。ギャルゲーか。まぁ高校生が製作できるゲームって言ったらそうなるか。


「お兄様ゲームはあまりやらないんだけど、ここは面白そうなゲームがたくさんあるわね」


「ゲーム部だからな。それじゃ教室に向かうか」


俺達はゲーム部の部室をでて教室に向かった。何人かのコスプレーヤーが廊下で思い思いに写真を撮っている。俺もあの制服買おうかな。今度千葉県立千葉商業高校の文化祭でその制服では行くか。


俺達は教室に着くと、ドアを開けた。そこには何人かのコスプレヤーが集まっていた。奏をみると男が奏に視線を向ける。俺達はそれを気にすることなく、主人公が座っていた席に座り写真を奏に撮ってもらった。制服は違うがな。


「そこの君写真一緒に撮らない?」


奏がある男に話しかけられた。みた感じコスプレやーではないみたいだ。見た目はオタクって感じだ。ナンパってより美少女と一緒に写真を撮りたいって感じか。奏はこっちに視線を向ける。撮っていいか確認をこっちにとっている感じだ。


「撮っていいんじゃないか。ナンパって訳じゃなさそうだし」


「そうね、それなら撮りましょうか」


「あの彼氏さんこれカメラです」


「はい、受けとりました。ちなみに俺は彼氏じゃないです。兄妹です」


すると周りがざわめく。こりゃ写真撮ったあとナンパされるかもな。用心しておくか。コスプレヤーはそこまでオタクじゃないから普通にナンパ師とかいるからな。


「お兄さんでしたか、道理でイケメンな訳だ。美男美女ですね」


「奏はともかく俺はそんなにイケメンじゃないですよ。さすがに芸能人には負けます」


「比べる相手が高すぎますよ。それじゃ写真をお願いします」


俺は席に座って見つめあっている写真を一枚正面から撮り、席に座ってピースしてるところを一枚撮った。なかなかいい写真が撮れたんじゃないだろうか。これならこの男の人も納得だろう。それから俺達はこの男の人に奏とのツーショット写真を撮ってもらった。学校が違うから同じ制服で教室で撮るのは違和感があったな。


「それではどこかであったらまたよろしくお願いします。さよなら」


そう言って男の人は教室をでていった。それと同時に下劣た視線を向けながらイケメンコスプレヤーが近づいてきた。はぁーやっぱりナンパしてきたか。奏も不快感を隠さずにいる。だがこの男は気づいていないようで、笑みを浮かべている。イケメンというものは自分が話しかけてくるのが迷惑だと思ってないのが厄介だ。


「君さっきオタクの人と撮っていたし僕と写真撮らない?その後、僕と一緒に千葉を回らないかい?ここは地元だから色々知ってるよ。雑学もね。こう見えても僕は法師大学の生徒だからね」


そのレベルの大学ならうちだと下の成績の人がいく大学なんだが。まぁ世間的にみれば高学歴だが。大学名でナンパしてくるなよ。奏もはぁーとため息をはいている。


「結構です。私はお兄様と周りたいので。それとそのレベルの大学ならうちの中学ならいっぱいいます。だから大学名でナンパしても無駄ですよ」


すると男は顔を歪める。断られると思ってなかったんだろう。イケメンはやはりめんどくさいな。これ以上ナンパしてくるような威圧するか。


『お兄さんより僕のほうがイケメンだよ。だから、、、「おいそれ以上ナンパしたら潰すぞ」ひっ』


俺は霊圧をだして、男を威圧した。すると男は悲鳴を上げた。そして鞄をもって急いで、教室をでた。この程度でびびるなら最初っからナンパするなよ。この程度でびびるような男に奏はやらない。奏はうっとりとした顔をしている。周りの男達は途端に視線を奏からずらした。手を出せないと思ったからだろう。















  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る