第17話

学校の校門に着くと、日向はまだ来てないようだったので、俺は美しい村という小説を読んでいた。やっぱり心情模写が秀逸で読んでいて楽しい。少し読んでいると、肩を叩かれた。俺は後ろを振り向けとハイライトオフの日向がいた。いやなんでハイライトオフになっているの?


「何で斎藤さんと仲良く話してたの?ねぇなんで?一豊くんは私から離れたりしないよね?あの泥棒猫の方に行かないよね?」


これは噂に聞くヤンデレ化か。恋愛的な意味で好きじゃなくてもヤンデレきなったりするんだな。言葉を間違えると被害がでるよな。恐らくなった原因は朝のことか。慰めかたを間違えたか。まぁ別にヤンデレ化しても一時期的なものだろう。それにそんだけ愛されているなら嬉しいしな。


「俺はいつでも日向の側にいるぞ」


「その言葉信じてるね。作るとしても私を通してからじゃないとね。まぁ大抵の人は無理だろうけど」


俺は日向が振られたなら日向を好きでいつ続けるから、他の女子を好きになることはないと思うが。何とかこの大切な存在から好きな人に変わらないとな。それにしても和希が日向を振った理由が分からん。好きにしか見えなかったし、こんだけの美少女の告白を受けなかった理由が分からない。


「まぁ日向が飽きるまではいるからな。それで和希とはうまくやれてるか?」


ハイライトを戻した日向は少し哀愁を漂わせた。こりゃうまくいってないぽいな。まぁ昨日の今日だしな。それに周りも振られたのにまだ諦めてないの?って感じになるしな。


「話しかけづらいだよねー。まぁ告白して振られて何事もなかったように話しかけるのは難しいからね。すでに噂になっているし」


「そうか、まだいじめは起きてないか?」


「ちょっとした嫌がらせはあるけど苛めまでいかないかなぁー。まぁ男が下心丸出しで慰めようとするのはうざいけど。もう一豊くんのお陰で立ち直れたしね。下心を丸出しな時点で話しにならないし。和希くんの悪口も言ってくゆるからちょっとイラッとくるしね」


まぁ好きな人の悪口は嫌だよなぁー。ここぞとばかりに和希がモテてる鬱憤を晴らして、協調してくれるのと思っているんだろう。日向がそんなのに好意を抱くはずないがな。


「まぁ好きな人を悪く言われていい気持ちになるやつはいないだろうな。嫌がらせがエスカレートしたら言えよ」


苛めだけはさせない。これは中学のとき誓った。もう二度と日向が心に傷を持つ姿を見たくないからな。誰にも傷をつかせることはないようにする。


「分かったよ。それで今日食べに行かない?」


今日は奏がいるからなぁー。折角いるのに食べに行くのはなぁー。奏のことだからもう夜ごはん作っているだろうしなぁー。なのに食べに行くと言ったら不機嫌になりかねない。しかも奏と日向は仲がいいとはいえないし。日向と食べに行くと知ったら間違いなく乗り込んでくるだろう。


「今日は奏がいるから無理だ」


「え?今日は平日だよね。何でいるの?もしかして呼び寄せたの。あの胸を堪能するために。やっぱりあれは削ぎ落とさなきゃいけないかな。私の一豊くんを誘惑する人は許せない。例え妹でも」


やっぱりヤンデレになったか。今病んでるからヤンデレになりやすいんだよなぁー。大切な幼馴染みを取られたくないという感情が動くんだろう。


「呼び寄せてはない。休みだから来ただけだ。それに妹なにかなるとかないからな」


「うそ、あんなに可愛いくて、義理なのに蛇な考えが浮かばないはずないよ。やっぱり警告するべきか」


ハイライトをオフにしながら言った。唇を噛み締めている。確かに日向がいなかったらそうなってたかもしれないが、日向がいるからそうはならない。まぁこれを言えればいいんだが。今は言う訳にはいかない。もしかしたら今なら付き合えるかもしれない。でもそれは愛してるとは言わない依存だ。それはとても危険なものだ。


「義理と言っても妹なんだから何にもないぞ」


まぁ布団に潜りくんでくるのは言わない方がいいよな。日向が暴走しかねないし。好きと伝えられたらどんなに楽なことか。まぁ言わないがな。


「その言葉信じるよ。もし付き合ったらどうなるか分からないからね」


ハイライトを戻して言った。どうにかなったみ他のやつなら俺が幸せにするたいだ。日向はいつか別の好きな人ができても俺はもう諦めない。和希だったから諦めていたが、他のやつだったら俺が幸せにする。それくらい好きなんだ。


「それじゃ行くか。タピオカマックスコーヒでも飲んでいくか」


究極飲み物である。マッカンの甘さにタピオカの食感黄金比である。千葉限定なのもまたいいよな。そしてこの辺はイトーヨーカドーにあるからすぐに飲めるというのもいい。


「はぁー糖尿病にならないでね。私は抹茶にしよう」


そして俺達は学校の近くのイトーヨーカドーに入った。相変わらず竜山高校のやつがたくさんいるな。買い物にはちょうどいいんだろう。周りなにもないしな。流山まで行けば観光スポットはあるんだが。テレビ何回かででいる店もある。


「なんでこんなに美味しいのに売れないんだろうな」


「甘すぎるからだと思うけど」


あの甘さがいいんだろ。そんなことを思いながら俺達は列に並ぶ。女子高生がたくさんいるな。まぁ日向が近くにいるから見ないけど、ヤンデレ化するし。






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