第53話

「はいお兄様これが仙台味噌ラーメンとマッカンよ」


さすが奏俺の好みを熟知しているいるだけはあるな。俺が今一番食べたいラーメンを持ってくるとは。辛いラーメンが俺の好物だからな。辛いラーメン食べたあとのマッカンは最高に美味しく感じるんだよな。喉に絡み付く甘さが強調されるんだよな。


「センキュウ。イヤーやっぱ味が濃いものが恋しくなるな。病院にいると余計にな」


「ポットも持ってきたわ。いつでもラーメンが食べれるようにね。病院じゃポットないのだからね」


なにがなにまで気が利くな。さすが俺の妹だ。これでラーメンをいつでも食べれる。病院のコンビニにカップラーメンは売っているしな。しかも味噌ラーメンだからなおさらいい。とりあえず次の昼から病院でのお昼とカップラーメンを同時に食べよう。


「センキュウー。それでどうだ学校は?」


「まぁいつも通り告白されたりしてるわね。断っているんだけど」


「来年はうちの学校に来るんだよな。いいのかあそこ結構な進学校だよな」 


東京の中でもかなりの名門だったはずだ。うちの学校は進学校だか、新興の進学校だからまたノウハウがない。だから大学受験も頭のいい生徒が集まってるから実績が出ている感じだ。まぁ少しづつ先生の方も進学校から集めれてる感じはするが。

 

「お兄様と学生生活を送るのが夢だったのだからいいのよ」


「それならいいが、あ、ラーメンにお湯いれるか」


ポットからお湯をカップラーメンに入れた。仙台味噌は久しぶりだから楽しみだな。今まで普通にラーメン屋に行けたからカップラーメン食べてなかったんだよな。それに二日ぶりのマッカンも楽しみだ。病院には体によくないからかマッカンは置いてなかったし。マッカンはどんなに病院の先生が反対しても飲むぞ。


「それでお兄様傷口は跡残るのかしら?」


「心臓付近は残るな。それ以外はあまり刺されてないから残らないらしい」


あんだけ滅多刺しにされたらそりゃ残るよな。まぁわざと場所をづらしたりして、心臓に直接刺されることはなかったが。呪術で回復する余裕はなかったし。仕方ないっちゃ仕方ないか。


「お兄様は日向さん好きなのよね?私は今回のことがあってもしお兄様がもし死んでいたら日向さんを恨んでいたわ。でも日向さんだからこそ助けたのよね?それなら私は死ななかったしこの気持ちは蓋をするわ」


「そうしてくれ。日向は被害者だから恨むことは止めてくれ。奏だって大切な人が傷つきそうになったら何がなんでも助けるだろ」


今回は日向だったが、これが奏でも俺は動いただろう。それだけ奏も大切だからな。俺は大切なもののためなら命を投げ出す覚悟もある。まぁ最悪の場合だが。大体は死なないように動くからな。こんなことは早々ないだろうし。まだ日向を幸せにしてないから死ぬわけにもいかない。


「そうね、それなら納得だわ」


「そろそろラーメンができてもいい頃だな」


俺はふたを開けて、ラーメンを見る。仙台味噌いい感じに辛いからいいんだよな。やっぱりラーメンは辛いのに限るよな。そしてそのあとのマッカンの甘さの暴力が堪らないっていう感じだな。マッカンこそ天の与えた究極の飲み物だ。


俺はラーメンを食べ始める。くぅー辛さが染み渡るぜ。これこそ究極のラーメンだ。久々に食べる辛いラーメンは最高だ。そして食べ終わると、マッカンをグイグイと飲み始めた。甘さが染み渡るぅー。


「お兄様マッカンを本当に幸せそうに飲むわね」


「久々だからな。この甘さが俺が毎日頑張る理由でもあるからな」


マッカンが全国区になってくれればいつでもどこでも飲めるんだが。奏あたりがマッカンのCMでも出てくれないかね。奏も美味しそうに飲むし、美少女だからな。マッカン広める会でも作るか。千葉県民がかなり集まりそうだな。


「まぁマッカンの美味しさは分かるわ。甘いものほど体を癒してくれるものはないわね」 


すると俺の携帯にラインが来た。まぁ日向だろうが。俺は携帯を取ってラインを開くと、やっぱり日向から連絡が来ていた。もう少しで着くよーという連絡だ。俺は分かったとラインで送った。


「もう少しで日向が来るらしい」


「久しぶりに会うわね」


この二人あんまり仲良くないからなぁー。なぜかは知らないが俺のことで言い合いになるんだよな。どっちが隣に座るだのどっちの方が気に入られてるとか。とりあえず喧嘩にはならないようにしないとな。個室とはいえ声は響くからな。


「お兄様まだ日向さんのことを諦めてないのかしら?」


「ああ、和希だったら諦められたんだがな。だが振られた。それで他のイケメンに渡すくらいなら俺が幸せにしようと思ったんだ」


「そう。、、、、それでも私は諦めないわ。今ごろ心変わりした日とに負けたりはしないわ」


「それでここ病院だから言い合いするなよ」


「相手の出方次第ね」

 

それ日向が癇に触ったら言い合いを始めるってことだよな。病院では止めてほしいんだが。


するとドアがノックされたので、どうぞというとは日向が入ってきた。


















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