第15話 おっさんと占い 1
先日の朝食をスムーズにお客様対応出来ていた私。
それを知った後藤さんからランチやディナーでもホールの仕事をすること提案されたのす。
快く承諾し現在週6日レストランにて朝食からディナーまで激務中。
今日も元気に働くために一本行っときますか!ヒール!
今日はランチを楽しんだマダム10名が食後のデザートと飲み物を話しながら一斉にオーダーされたが完全記憶のおかげで、誰一人間違える事無く提供したら、拍手が沸き起こったよ。
ふふっ
おしゃべり好きなマダムに勝ったよ!気持ちいいね。
昨日はアラブのお金持ちが精進料理を食べたいとのオーダーを後藤さんから和食料理長に何とかお願いし提供したら、レストランの全スタッフと和食料理長に1人1万円ずつチップもらっちゃたよ。
頑張ればいい事もあるね。
でもこのお金その日の飲み会で全て泡と消えました。
確か飲み会6連チャンじゃね…いつまで続く昭和の飲み会。
ディナーも手伝う様になり、フランス料理を食べるお客様がワインを注文する事が多く、ソムリエの有田さんの手伝いでワインの提供も時々手伝う事も増えたんだ。
「直樹君、ワインの抜栓やグラスへの注ぎ方なんか熟練のソムリエみたいに上手いよセンスいいね!」
「このまま、ソムリエ目指してみない素質あるよ」
とお褒めの言葉を頂いた。
前世ではワインが好きでフランスやイタリアのワイナリーを旅した事もあり、ワインはそれなりに詳しいと自負していたからね。
こんな生活で疲れ無いかって?
へとへとですよ!だから昼休憩にヒールを掛けて体のケアは怠らない。
ん?何か変な感じ。スローライフは?
こんな感じが2ヵ月程続いた。
前世ならチョーブラックだね。
また、占いの館の方も仕事が終わった深夜から3時間程営業しているが、未だお客様は現れない…
あれから大きめの水晶玉と1人用の小さなテーブルと椅子をタブレットの通販アプリ『DAmazon』を使って買っだけど、注文完了で目の前にダンボール箱に商品が入って届いた時にはびっくりしたよ。ぽん!だよぽん!
ブースを飾り付けして、占い金額メニューも表示した。お店の名前は、
『未来鑑定アタル』
『まぁ、深夜少しの時間だけだし客来ないわなあ…装飾品も黒い布切れ』
これドルチェ&カッパさんに頂いたやつを利用し、少おおきめな水晶だけだから少し寂しいかな。
占い金額は5,000円から相談内容による怪しさ満点!
「あんた、毎日この時間いるけど客入ったとこ見たこと無いけど大丈夫かい」
隣の水晶占い師のお姉さんが心配して声を掛けてきてくれた。
「心配してもらってありがとうございます。まだ1人もお客様が来てないですが、気長に待ちますわ。ははは…」
とお姉さんとたわいも無い会話を楽しんでいると、
「あの未来鑑定占いって、私の未来もどうなるか分かりますか?」
と1人の若い女性がブースの前で私を覗き込んで来た。
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