第5話 おっさんとキャサリン
川口さんが帰り喫茶店で1人になった私は、『OKキャサリン!』とキャサリンを呼び出した。
タブレット端末が目の前に現れその画面から金髪美人が等身大で現れた。
相変わらずスレンダーな美しい美人だ。
『キャサリンって地球でも実体化できるんだ!』
『しかも一糸纏わぬ姿に目のやりどこに困るよ』
『相変わらず悩ましい姿だ。ただ大事な部分は光輝いているが』
『私のこの姿は貴方にしか見えないけどね。もっと貴方好みにしてみたわ』
『てかなんで私はキャサリンと普通にいつでも頭の中で会話が出来るの?』
『貴方の体の中に私の生命エネルギーの一部が組み込まれているから、貴方と私は24時間365日何時も一緒よ!200年暇だったんだから、これから少しは楽しませてね』
『さっきは記憶改変してくれてありがとう、キャサリンにはなんでもありなんだね、200年なんて一瞬じゃないの』
『まぁそうね、私の200年なんて貴方の感覚だと2分くらいかな、それより新しい体の使い心地はどう』
『想像以上に使いやすいよ、普通に飯食べて美味しいし、さっきも拳で川口さん殴った時痛く無かったし、転移、身体強化やバリアーなんかもすぐに使えたよ。まだ制御の仕方がわからないけど』
『後、転生特典なんかに関係ないけど、さっきトイレ入った時、自分で息子のサイズ調整したはずだけど、想像以上にデカくてびっくりしたよ。これは非常に嬉しいいね。にひひひ』
『本当に地球の男ってバカね、煩悩が多すぎ、まだまだ光生命体への昇格は無理ね』
頬を赤らめキャサリンが呆れている。
周りから見たら1人でぶつぶつ言ってにゃにゃしてる変わり者に見えてるんだろうな。
キャサリンから、タブレットのWi-Fi接続は地球の周りに張り巡らしたアルテミスリンクと言う光エネルギー網のシステムを使っていて、一部宇宙船のマスターシステムとも繋がっているらしい。
複雑で仕組みは理解不能だが便利だな機能だ。
私が使うアイテムは全て電気の充電も要らない魔改造した便利な物だ。
アルテミスリンクはマップアプリやサーチ、転移などいろいろな事と関わりがある様だ。
キャサリンが言うには科学技術が地球はまだまだ日本の平安時代レベル?
らしいからこれらアルテミスリンクの様な技術はまだ開発不可能らしい。
タブレットの使い方や、魔法の創造の方法やアイテムボックスの使い方などをキャサリンからいろいろ聞いて使い方を理解したので、私もそろそろ家に帰る事にした。
名古屋空港の近くのひと気の無いところまで歩いていき、アイテムボックスから愛車ランマル70を出した。
2024年登録したばかりの新車だ。
旧型車からの買い替えなので何とか購入できた人気の車である。
転移で家まで帰っでもよかったが、久しぶりに今の名古屋の街を愛車で走りたかった。
魔法創造!ナビゲート
『ナビゲート!』を起動して
車の前にヘッドアップディスプレイの様にタブレットが現れ家までナビゲーションしてくれる。
もちろん360°サーチで警戒し自動運転支援も行う優れものだ。
『1キロ先に暴走族がいます。巻き込まれると面倒なので迂回しますか?』
「迂回でたのむよ」
家の近くのひと気の無いところでアイテムボックスに愛車を収納し、家に入って行った。
『ここは名古屋に来て初めて家族全員で過ごす一軒家だったな』
「ただいま…」
「お兄ちゃんおかえり!1人でよくここまで帰ってこれだね。喧嘩大丈夫だった?」
「ああ、仕掛けた男性が女性に誤って一件落着だ」
「お父さん、お母さんただいま」
「「おかえりなさい直樹」」
「今日はいろいろあって疲れたから風呂入って寝るは、俺は2階の角部屋でいいんだよね」
「そうそう、あれさっきあみだくじで部屋割したのに何でお兄ちゃん知ってるの」
しまった、記憶にあるからついいってしまった。
「いやあ、日当たり良く無いし余った部屋かなぁと思ったからさ。じゃ風呂入って寝るわ、おやすみ」
明日から叔父さんの経営するホテルで社員として働くんだったな、また、叔父さんや後藤さんと仕事が出来るのが楽しみだ。そう思いながら深く眠りについた。
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