幕間②
奴隷姫は讃えり
「偉大なる
そう話を閉じた乙女は、ヴェールを揺らめかせて床に口づけた。
黒髪の青年
「自らの頭で考えることを知っている者は、同じ種の中でも生き延びる力が強いものだな。しかし今の話では、短剣の魔人は肝心の妹を伴っていないようであった。ということは妹は連れてこられる状態にない。つまり、そちらはすでに命を落としているのではないか」
爽やかなる
「崇高なる
枷の鎖の音さえも心地よいものにしてしまう乙女の高潔さに、
「続けるがいい」
「いと
床に畏敬の接吻をして、乙女は顔を上げた。
「絨毯を操る魔法使い、三人の不死身の魔人、物言う鸚鵡を供としたバタルは、新たな地へと向かう前に、知られざる真実へと踏み込むのでございます」
勇者と魔人の絆が結びし終末へと、物語は向かう。
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