概要
満月の夜ごとに語られる、愛憎と群像のロマン
「戦場の女神」サン・セヴァチェリンの王女シトリューカは、味方の裏切りによって帝国に囚われ、最愛の人ヨナディオ王子を殺した将軍シャルルとの結婚を強いられる。
シャルルとは互いに憎み合い、幽閉同然の生活に絶望していたシトリューカの下に、城下からある噂が届く。
「帝都に、ヨナディオ王子に生き写しの吟遊詩人が現れた」と……。
シャルルとは互いに憎み合い、幽閉同然の生活に絶望していたシトリューカの下に、城下からある噂が届く。
「帝都に、ヨナディオ王子に生き写しの吟遊詩人が現れた」と……。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!月は満ち、そして欠け、また満ちる。すべてはもとのおさまるべきところへ
戦争に負け、敵国に捕らえられたシトリューカ。彼女は敵国の将軍に払い下げられ、その将軍とともに生活することになるが――
というあらすじに嘘偽りは一切ありません。
しかし、物語はあれよあれよとあらぬ方向へ転がっていきます。
最初はシトリューカを取り巻く恋模様を描いたラブロマンスかと思いながら読み始めましたが、ヨナディオの死にまつわる不可解な現象、第三国からやって来たディエナの登場、そしてその中心にいるシャルルの周囲のキャラクターには明かされない秘められた胸中……すべてが絶妙なバランスで絡み合いながらも話がシトリューカの内側から外側へ広がっていきます。
この話を拝読している間に、私は自分が創…続きを読む