第33話 冒険者ランク昇級



白斗とエイトは教会から通りに出ていた。


「は〜、本当に主は規格外です。」


「ははは、転生者だしな。」


「普通の転生者でもそんなに何ですよ。」


その時,遠くから声がした。


「師匠〜!神様と会えましたか?」


「ああ,会えたぞ!ユーアとシアは買い物できたか?持ち物は持ってないが。」


「ユーアちゃんの空間魔術で収納しましたから、荷物は無しです!」


「空間魔術…そんな高度な物を日常に使うなんて…。」


「それで,次は何をするの?用事は終わったんですよね?」


「そうだな…ギルドに行こうと思うんだ。」


「ギルドですか?」


「確か,天花さんがギルドに行って、とおっしゃっていましたよね。」


「何があるんでしょうかね?」


「取り敢えず行ってみよう。エイトとシアの登録もしたいしな。」


「ではlet's goです!」


そうして4人は冒険者ギルドに向かった。



《冒険者ギルド・ライダス支部》



「おお!ようやく来たか!【精霊の守り手】!」


「もうパーティー名みたいになってるじゃないですか。ギルマス。」


受付嬢のティナとギルドマスターのレイズが話しかけてきた。


「すいません、修行をしてたので…。」


「あれだけ強いのにまだ修行か、本当の強者とはそういうものなのかもしれないな。」


「それで,神崎隊長からくるように、と言われていたのですが、何があったのですか?」


「これ以降は奥で話そうか。」


「はい。」


そうして俺ら4人とギルマスのレイズさん、そして何故かティナさんもギルドマスター室に入っていった。


「まずは先にこれを言わないとだな。精霊、及び人類を救ってくれたこと、誠に感謝する。」


レイズさんが頭を下げた。


「いえ,俺たちは自身で気になっていっただけなので。」


「本当やめてくださいよ。悪栄教は戦ったら後遺症で済めばいい方、死を覚悟して戦わないといけない相手なんですよ。」


「そうね。流石にあれは不味かったわね。」


「それで、今回、君達が悪栄教を討伐したこと、及び防衛軍三番隊長神崎様の推薦を受け,4人全員【SS級冒険者】への昇級を認める。」


「「「「SS級!?」」」」


「いくらなんでもSS級なんて!?」


「君達の実績からすれば十分だと思うが?

白斗君はアースタートル、暴走アースタートル、鳳凰、他SS級モンスター討伐、そして悪栄教司教討伐、またS級冒険者瞬殺。

ユーア君は暴走アースタートル討伐、悪栄教司教討伐。

エイト君もユーア君と同じく。」


シアがレイズに聞いた。


「私はどうなんですか?」


「何を言っている、聞けば君は精霊の神、それに最後悪栄教討伐に協力したと聞くが?それだけで十分だ。」


まさかここまでとはな。全員SS級とは、あの隊長もよくやってくれたものだ。


「ティア。」


「あ、はい!これがカードです!」


その白金のカードにはSSという文字が入っていた。


「わぁお、SSって書いてあるよ。」


「それでもうひとつ、頼みたいことがあるのだが。」


「?何ですか?」


「荷物を運んで欲しいのだ。」


「荷物……ですか?」


「かな〜り重要な荷物でな、君達なら任せられると思ったのだ。」


「その荷物とは?」


「【神々の秘宝】、その中でも【賢者の石】だ。」


「国宝級アイテムですか。」


「ユーア君は知っていたか…そう、これは国の中でもTOP 5に入る品物だ。行先は《ピグリス経済都市》、近年電子機器などの開発により発展している大都市だ。」


「ピグリス!?」


「ユーアは知ってるのか?」


「はい,ちょっと……。」


これは聞かない方がいいな。


「それでお願いできるのか?」


「はい,勿論です。必ずお届けします。」


「では頼むぞ。」


こうして俺たちは超重要依頼が課されたのであった。



               To be continued

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次回予告

       第34話「新天地」


ギルドマスターからの依頼を受けた白斗達は《ピグリス》に進出する。

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