【小説家になろう発】神の加護を授かり転生した少年 〜能力【魔法支配】と神々の加護を駆使してこの世界を平和にしようと思います〜

第38話 サイアス・ティアナード

「ふわぁ！？お前ら、魔霊洞窟を突破したのか！？」

サイアスの素っ頓狂な声が再び響いた。

「そうですね！楽しかったです♪」

「家のものより簡単でした♪」

シアとユーアがそう返した。

「ニア！どういう事だ！？」

「本当ですね。周囲の敵を魔法・剣撃・恩恵・加護で消滅、威力はダンジョンボスを支配下に落とせるレベルでした。」

「…そこまでか。だが最後の試練、これは突破できない！」

「最後の試練…また突破してみますよ。」

「それはどうかな？最後の試練はーー」

【ティアナード家当主・防衛軍隊長・サイアス・ティアナードを納得させること】

「ーー全力は出さん。戦闘で俺に実力を見せてみろ。ニア！庭で準備をしろ。結界を。」

「…承知しました。」

ニアが部屋から出て行った。

「精々準備をしておくんだな。」

そしてサイアスも部屋から出ていった。

「…勝算はあるの？あれでも隊長、最強クラスよ。」

「魔法なら圧勝でしょうね。ですが被害を考えると魔法と剣のコンビネーションがいいと。」

「そうだね。剣だけなら向こうが有利、気を付けて下さいね、白斗様。」

「あぁ。」

数時間後、ティアナード家の庭にはサイアスと白斗が構えていた。

「それでは、当主・サイアス様vs白斗様の戦闘を始めて下さい。敗北条件は戦闘不能と判断された場合、又は当主様がご判断をなさった場合のみ。スキル、魔法の使用を認めます。両者準備はよろしいでしょうか？」

「はい。」

「勿論だ。」

「それでは、【開始】」

「来い。一撃で俺に全力を見せろ。」

「それでは…【魔剣・雷神剣サンダリア】【身体強化】【硬化】【迅風】【軌道操作】【時空把握】【幻覚操作】【自然支配】【威力操作】…【加護支配・武具支配】…行きます！【一閃】！」

あらゆる力で強化された一撃がサイアスに撃ち込まれる。

（単調…それでは俺を倒せない。…撃ち落とす！）

サイアスの剣が白斗の剣に当たりそうになった瞬間、白斗の体を剣が通り抜けた。

「な！？」

「魔法あり…ですよね？」

「そうだな。だがそれくらいは予想内だ。」

「ではこれではどうでしょうか？【加護支配】【自然支配】【波動支配】……。」

（…一瞬だった。気づいたら目の前、いや、周りが波動、風、雷で包まれていた。身動きも出来なかった。）

「…これなら……ユーアを任せられるかもな。」

（怖かったんだ。大切なユーアがどこの馬の骨かも知れんやつと共にいるなんて。）

「すまないな…白斗殿。」

「お前の勝ちだ…。」

そうして、白斗はサイアスに…ユーアの父に認められたのであった。

　　　　　　　　　　　　　　　To be continued

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次回予告

　　　　　　第39話「新たな仲間」

そして遂にニアが同じ道を歩む仲間となる。