第17話 魔獣王堕解と悪栄教
ーお家ー
白斗とユーアは白斗の家で話し合っていた。
「今回こそは不味かったな…。」
「前回はどうだったんですか?」
「もっと弱かったさ…まぁその時はレベル1だったから死闘だった、今なら瞬殺できるほどだった。」
「モンスター、しかもダンジョンボスが進化して話す、こんな事例は聞いたことありませんよ。」
「なら一度情報を集めよう。ギルドや街の図書館なら何か書いてあるだろう。」
「なら私は街の図書館に行くので,師匠はギルドをお願いします!」
「わかったぞ!絶対に見つけてくる。」
ー数時間後ー
「ユーア,どうだった?」
「ありましたよ!【魔獣王堕解】についての記録が!」
「俺も少し情報があった、ユーアから話してくれるか?」
「わかりました!【魔獣王堕解】、書いてあったことは【魔獣モンスターの暴走】についてです。」
魔獣の暴走、についての記録は古くは50万年前、近くは3000年前ほどにあります。
「その殆どは一体の魔物が暴走し、村を滅ぼす、という物だったのですが、30万年前には暴走した魔物の群れが国,文明を滅ぼした、と言われています。」
「一度聞いたことがある,【魔王の逆襲】だったよな。」
「実際は魔王ではなく,魔獣の暴走だった、ということです。その文献では群れの暴走を【スタンピート】と読んでいました。」
「スタンピート……。」
「今では単なる魔物の襲撃もそう呼ばれていますが,本来の意味はこうらしいです。そして【魔獣王堕解】の特徴についてなのですが,」
・片言になる。
・力が急激に上がる(F級でもS-級になる)。
・目が変わる。
・スキルが増える。
・ステータスが異常に上がる。
などがあります。そして,なによりも
【魔魂石から魔のオーラを強く感じる】
「でしょうか…。」
「全部正解だな。魔魂石から以前とは比べ物にならないクラスの闇の力を感じたからな。」
「私が調べたことは以上です。他にも些細な記録がたくさんあります。」
「そうか…次は俺だな、俺はギルドである情報を得た,
その…【スタンピート】?は30年前に起こったみたいだ。」
「30年前…だから記録がなかったんですね。」
「30年前、ある組織が魔物を暴走させ,【スタンピート】を人工的に起こしたらしい,」
「人工的に!?」
「その組織の名前は【悪魔栄光宗教集団】略して【悪栄教】悪魔の復活,魔王の復活を目指し活動するテロ組織だ。」
「悪栄教……」
「他の宗教の信仰対象、主に神などを滅亡させるために悪魔や魔王の復活を図っていて,【一部の弱者しか救わない神とは違い、悪魔や魔王は全ての民を救う。よって、役立たずの神を滅ぼし,悪魔様、魔王様を崇めよ。】という理念を持つ。」
悪栄教は多くの信者からなるが、その中で一番脅威なのは100人の【司教】と5人の【大司教】と【教祖】
司教は悪魔の中でも上位である【百大悪魔】、大司教は魔王幹部【五星】、教祖は【魔王】を信仰し、その悪魔の能力やスキルを使用することができる。
司教、大司教、教祖は
SSS 教祖
SS 大司教(剣・魔・異・波・護の5人)
S 司教[王]5名
A 司教[公爵]15枚
B 司教[侯爵]25名
C 司教[伯爵]25名
D 司教[剣士]15名
E 司教[総裁]10名
F 司教[役人]5名
F〜Dを[下級]、C〜Aを[中級]、S〜SSSを[上級]と言い,上に行くほど強力なスキルを数多く持つ,
中級になると【即死系】【必殺系】【特殊ユニーク】のスキルを、上級になると上の3つの種類と【天災級】のみのスキルを持つ。
彼らは【契約】によって、信仰する悪魔のステータスを共有し,悪魔になる【悪魔契約解放】、上級以上になると悪魔を取り込み共鳴し、力を何倍にもあげる,【悪魔契約堕天解放】を使う。
「Fクラスでも冒険者のA級以上の力を持つとされている。」
「そんな組織が…」
「悪栄教は一度滅んでいるんだ。【教祖】の死亡により、契約が不安定になり、司教が死亡し、解散。契約が結べないため復帰不可能とされていたらしい。」
「それが復活しているかもしれない…と。」
「教祖の復活、又は新しい教祖の誕生、これによって悪栄教が復活しつつある。」
「もしそんなことがあって,魔王が復活してしまったら…」
「もう一度、文明が滅ぶことになるだろうな。」
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次回予告
第18話「悪栄教の計画」
魔王、悪魔の復活のための計画が今明らかになる。
本作初の敵視点ストーリー(予定)が始まる!
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