第26話 闇蟲
【白斗の家】
「……んん?此処は?」
白斗は明るい部屋の中で目を覚ました。
「主!」「師匠!」
「ユーア!エイト!」
「本当によがっだでず〜〜。」
ユーアが泣いている。かなり迷惑をかけてしまったみたいだ。
「迷惑かけたな。2人とも。」
「主、お身体は大丈夫ですか?」
「大丈夫…そういえば呪いはどうなったんだ?」
喉のネバネバの感じはしないが、一応聞いておかないといけない。
「世界防衛軍の方達が悪栄教を討伐してくれました。」
「防衛軍……。」
「けど、まだ解決してないの。」
「悪栄教は討伐したのではないのか?」
「まだ1人います。場所は精霊神城、精霊の加護が消えつつあります。主が行かなくては。」
「ユーアとエイトはどうするんだ?」
「私達も悪栄教と戦って、勝てたの。けど疲労が激しくて、防衛軍の三番隊長、神崎さんに休むように言われたの。」
「俺も同じくです。師匠の中に入ってますね!」
エイトが僕の中に消えた。
「たしかに2人ともかなり疲労が見える。ここは俺が行こう。その神崎さんは何処に?」
「今は情報を集めてると思うわ。連絡するわね!」
ユーアは天花に連絡した。
「精霊神城で待ってるって!」
「それじゃあ行ってくるぞ。」
「帰ってきてくださいね!師匠!」
「勿論だ。【転移】」
そうして俺は精霊神城に向かった。
【精霊神城】
「来たわね。白斗君。世界防衛軍三番隊長の神崎天花よ。よろしくね。」
「はい!上原白斗です!宜しくお願いします!」
この人……名前が漢字……もしかして転生者なのか?
「精霊神城、ここで何が起こってるんですか?」
「説明してなかったわね。ここにいる精霊神を悪栄教が殺そうとしている、これで大丈夫かしら?といっても、これは精霊から聞いた話なんだけどね。」
「この中から大きな気配が3つ、一つは精霊神、あと2つは悪栄教、という事ですか?」
「敵は2体、貴方ときて良かったわ。とりあえず入りましょう。扉は開いてる筈だから。」
そうして2人は精霊神城に入った。
「……暑い。これは火山かしら?」
「なら火・水・風・地の四層はありそうですね。」
「まるでダンジョンじゃない。難易度は【伝説級ダンジョン】ってところかしらね?」
【精霊神城・第一層・精霊神火山】
「天花さんは暑くないんですか?」
「すごく暑いわね。早く出ましょうか。」
その時、大きな気配が近づいた。
「離れて!」
大剣が天花に落とされたが、天花は素手で受け止めた。
「お前……は……」
「よぉ、神崎。俺は今、闇蟲No.6、蜈蚣として動いてるんだぜ。」
「闇蟲?」
「おうおう,闇蟲しらんっつぅのか?ああ?」
「闇蟲…30年前の悪栄教大戦の少し前に活動したとされる暗殺組織。」
「お!神崎は知ってたか。さすが防衛軍だぜ!だが,少し修正だな。闇蟲は悪栄教の内部組織なんだぜ!俺は悪栄教45司教でもあるんだぜ!」
「天花さん、知り合いですか?」
「元々、友だったの。今は違うけど。」
「そろそろ雑談は終わりだ。行くぜ!神崎!」
蜈蚣が剣を天花に向けて振るったが、天花は全て退けた。
「私に武器は効かない。何も学んでないわね。」
「一本効かないなら、大量で行く!」
蜈蚣は幾多の剣を投げたが、天花は全て避ける。
「効かないわ。」
「流石だ。」
「《空間魔法・空間支配の剣》」
白斗が剣で蜈蚣に斬りりにいくが、蜈蚣には傷一つつかなかった。
「お前,殺すぞ?俺が興味あるのは格上,同等だけ。格下には興味ない。お前は行け,邪魔だ。」
白斗は蜈蚣に吹き飛ばされた。
「《天凱・蜈行蚣交戦》」
蜈蚣の様に曲がった光線が繰り出された。
「脆い。」
天花は光線を素手で砕いた。
「どうしようか。全くついていけない。公爵の司教でも必殺系を使われるまでは戦えたのに。」
脳内にエイトの声がした。
ー悪栄教の序列に強さは関係ないですから。しかもアイツは闇蟲、完全実力主義組織の真ん中,かなり強い方です。
「あれで真ん中なんだ。なんて組織なんだ、闇蟲。」
ー気配はまだあるんです。今は任せていきましょう。
「…うん、そうだね。僕では足手まといになるだけだから。」
白斗は全速力で頂上に向かった。
「行ったわね。任せるわ、白斗君。」
そして最後の大戦が始まった。
to be continued
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次回予告
第27話「頂上」
そして最終決戦が始まる。
転生者・白斗vs悪栄教・リアード
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