前幕 ティアナード家篇
第30話 新たな日常 〜第2章前幕開幕〜
「よし!始めです!」
エイトの大きなスタートコールによって、白斗とシアが動き出した。
「行くぞ!シア!【指先魔線ティアマティア】」
「私も行きます!【自然・風斬大嵐】!」
【指先魔線ティアマティア】は、白斗が戦闘用に開発した魔法で、指先にオーラを溜め,線の跡や指先で攻撃する、という魔法である。
ちなみにティアマティアは指先だけではなく,足や他の体にオーラを溜めることで防御力、瞬発力なども高めることができる。
白斗は足にオーラを溜め,風の攻撃を全て避ける。
「それでは倒せないぞ!シア!【魔力爆発マティアプローション】!」
白斗の指に魔力を溜め,爆発させ、嵐の攻撃を吹き飛ばした。
「さすが、ハクト様です。私の自然をもろともしてない。」
「やっぱり自由に動き回れるのがいいな。」
「全力を出せば、攻撃に当たらずに攻撃を与えれる、最強タイプですもんね。」
「でもシアも幸運支配で攻撃が当たらないからな、どうしようか。」
「そう言って答えは決まっているじゃないですか。」
「そうだな!【絶】」
(厄介ですね、【絶】は全ての能力を貫通する。幸運支配も自然支配も同じです。物理で避けるしかない。)
シアは光線を避けた。
「あれをどうにかしないと、勝てないですね。しょうがない、奥の手を使います。【神髄】」
【神髄】は神の力により、全てを砕き,制裁を与える神専用の技。この力はそこらの光線とは比べ物になりません。
神髄の光線は絶を突破し、白斗に当たった。
「不味い!」
「チェックメイトです。」
ーあなたの力を解放しなさい。あなたに宿る神の加護を使い,危機を乗り越えなさい。
「?何が?」
ー【加護支配】。
次の瞬間、白斗は全ての攻撃を避け,シアに一撃を入れた。
「え?」
シアはその攻撃のより、倒れた。
「勝者、カミハラ・ハクト。」
エイトのコールにより,戦いが終了した。
そして、シアが目を覚ました後のこと。
「主、さっきは何を?」
「あれは魔法ではないですよね?師匠?」
「そうだな,当たりそうになった時に声が聞こえて……確か、【神の加護】とか言ってたかな?」
「【神の加護】?心当たりはあるの?」
「まぁ、あるね。」
「主は転生者ですからね。」
「え!?そうだったの?」
「そうなのですか!?」
シアとユーアが驚いた。
「ああ,前世で死んでな。」
「衝撃の事実ね。」
「それじゃあ,シアはどう感じたのですか?」
エイトがシアに尋ねた。
「そうですね、神の加護、【加護支配】。もしあれを使えるなら、世界最強の加護使いになるのも夢ではありません。」
「加護使い……か……。」
「たしかに、師匠の今の闘い方なら加護が有利になるけど。」
「そうだ!詳しいことは専門家に!って事で教会に行こう!」
「成程、教会で神に会って真相を聞こう、ということですね。」
「それなら早速街に行きましょう!」
「ついでに買い物もしたかったから丁度いいわね!」
「それじゃあ、レッツゴーだ!」
そうして、4人は【ライダスの街】に向かって行ったのだった。
To be continued
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次回予告
第31話「教会」
ライダスの街の教会にて、 【転生の神・ミケル】に再会する。
そして、白斗の【加護支配】の実力とは?
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