第46話 機械暴走




ここはある施設でのこと。


(近くで大きな波動がぶつかってるな。)


「警戒度を上げてくれ。あの廃墟を調べてくれ。」


「了解しました。」


(なんだ?この違和感は…この感覚は…。)


「!侵入者が!」


「何処でだ?」


「ここです…この場所を…。」


「何だと!?ここは一部の者しか知らない筈では!?」


「我の能力の前では隠し事など聞かぬ。」


そこにはフードを被った者が2人いた。


「悪栄教…またか…。」


「ねぇ、これを壊すの?」


「あぁ、だがまずは邪魔者を消さないといけないからな。」


「なるほどだよ!」


「何を言っている!ふざけるのも大概に…。」


「【魔司能力・捕縛】」


「…動けなく…。」


「どうした?天下の防衛軍様でもこれには耐えられんか?いいだろう。お前には今から起きる事件を見せてやろう。行くぞ、フルケル。」


「任せて!第87司教であるこのフルケル・チーティナールがやるよ!」


「この俺、第76司教のナティス・ブルーレードがいるんだ。絶対に成功する。」


「お前ら、こんなことをして、許されると思っているのか?」


「許す必要はない。勝手にやらせてもらうからな。行くぞ、フルケル。」


「任せて!【魔司能力・電磁波操作】!」


「フルケルはまだソイツを完全に操作できないからな、俺が補佐する必要がある。【魔司能力・能力コントロール】」


フルケルが放った電磁波がナティスに操作され、サイバーコアを攻撃した。


「コンピューターは1と0からなる。さぁ、果たして全てを0にするとどうなるのかな?」


「機械の暴走…まさか!?」


「そのまさかだ。俺達はこの街を破壊しにきたのだからな。」


そしてーーコンピューターの数字が全て、0になった。

その瞬間…世界は終焉を迎えた。


キャーーー!!!!

来るなーーーー!!!

やめろーーー!!!!

俺はまだ死にたくないーーー!!!


「やめ…やめ……ろ。」


「ははははは!!!全て壊れろ!!!」


「すごいね!!コレ!!」


「そのまま指を咥えて見ておけ、お前の民が死んでいく様を。」


「あ……あ…………。」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


「こっちだよ!」


コレはサイバーテロが起こる少し前、ユーアとシアが白斗の所に向かって行っていた。


「あそこだよ!」


「白斗!」


そこには白斗と彼を抱えて赤髪の男がいた。


「貴方は?」


「君たちは彼の友人…いや、恋人か…。」


「こ、恋人!?」


「彼が纏っていた死の力は“完全に”消し去った。もう安全だ。」


「死の力…。」


「恐らく、いや絶対、悪栄教のせいだ。」


「悪栄教…。」


「もうすぐ目覚めるだろう。そばにいてやれ。」


「はい。」


「…うちの者が迷惑をかけたな。」


「え?」


「それでは。」


そうして、男は去っていった。


「どういう…。」


「うう、」


「あ!白斗様!大丈夫ですか!?」


「ああ、大丈夫だ…それより悪栄教は!?」


「悪栄教はいませんでしたが、赤い髪の方はいましたよ?」


「赤髪?」


「少し、白斗くんと似てる感じがしたけど、どうなんだろう?」


「似てる感じ…か。って、そうじゃない!悪栄教がサイバーコアを!!」


きゃーーーーー!!!!!!

助けてーーーー!!!

だれかーー!!!!!!!


「しまった!もう起こされてたか!?」


「一体何が!?」


「サイバーコアの襲撃…それが奴らの目的だよ…。」


「何ですって!?」


「機械を止めても意味がない、元凶を探しつつ、皆んなを守るよ。」


「「了解!」」


こうして、街を襲う機械との戦闘が始まったのだった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


次回予告 

    第47話「全知全能神の反撃」


エイトによる怒涛の反撃戦が幕を開ける!

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