第15話 地下に広がる草原
「……ううん…此処は?」
ユーアが目を開けると落ち着く様な白い部屋があった。
「お!目を覚ましたか!」
「ハクトさん。すいません!倒れてましたか?」
「体力不足でな。どうやら魔法云々の前に体力をつけないといけないみたいだな…。」
ユーアのステータスを《鑑定》したがレベル72 でHPは2340、かなり低い…
「ダンジョンに潜ろうか!」
「ダンジョンですか?」
「この島の地下にダンジョン、【空島の地下】があるんだ。」
「【空島の地下】まんまですね…って、この島、ハクトさんが魔法で作ったものじゃないですか!?」
「ああ,ダンジョンも作った!難易度は三大未開ダンジョンと同レベル、もしくはそれ以上だ!」
「え!?SS 級ですか!?」
「さあ、潜るぞ!第一層なら大丈夫だ!」
「え〜〜〜!?」
こうしてユーアは白斗に連れられ,普通は入ることすら不可能な難易度のダンジョンに行くことになったのだった。
ー空島の地下・第一層 広大な草原ー
「わ〜〜!凄いですね!とっても広いです!」
「一度端まで走ったことがあるのだが,全く端がなかったんだよな。」
「え!迷子になりそう…」
「ユーアは方向音痴なんだな。」
「…すいません…」
「大丈夫だ!俺もだ!」
「慰めになってません!」
ー賑やかですね…SS級ダンジョンですよ〜
ガサガサ。
前をこの層のモブモンスター[ロックタートル]が歩いていた…
「ロックタートル!?S級〜S+級ですよ!?」
「あれを倒してみろ。因みにやつは土魔法が効く。」
「どうしてですか?ロックタートルは土属性ですよ?」
この世界の魔法、魔物には属性がある。
火・風・土・水・氷・雷・神・闇・光・異・特殊・無
だ。それぞれが対応する属性がある。一体一体には適正があるが、使おうとすれば全て使えるのである。
「あいつは硬いからな、光・土・神・闇・無くらいしか効かない、その中で土は一番手頃だからな。」
「なるほど…やってみます!《あれを貫く土の槍を!》」
土の槍が出たが、その大きさはかなりのものであった。
「え!?潰れちゃいますよ!それに…体力が…」
少し厳しいのか…仕方ない。
「《魔力補給》《生命の癒し》。これで大丈夫か?」
「はい!力が湧き出てきます!行け!土の槍!」
アースタートルに槍がぶつかった。
グチュ。
「あ〜、貫いたっていうよりは潰したって感じだな。」
「レベルアップしましたし,いいんですよ!」
「じゃあ討伐しまくるぞ!」
「いっちょやってやりますよ〜!」
こうして白斗とユーアは草原を駆け回り、一撃でロックタートルを倒して回った。
ロックタートルの間では【草原の快楽殺獣者】と呼ばれ、恐れられた…という話は近頃また登場するであろうか…。
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次回予告
第16話「成長」
成長したユーアと成長した白斗
vs 成長したアースタートル
全員が成長した状態で過去最高の戦闘が始まる!
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