第12話 幽閉の森林

「暗いな……。」


それが白斗の最初の感想だった。


「そりゃ、ここまでの霧だからな…」

「前よりも酷くなっているな。少し不味い…」

「かなり頭が痛いです…」

「俺もだ…」

「どうする〜?魔法は使えないよ〜。」


他のメンバーも次々と言い出す。

そう,6人はS級ダンジョン【幽閉の森林】に入っていた。


おかしいな…この程度の霧なら吹き飛ばせる筈だが。


ー主、この霧、魔力の吸収効果があって魔法が使えないんです…だから,これまで攻略者がいないんです。


「なるほど、なら《風神の吐息》《重力操作》」


白斗から膨大な風が噴き出されるが、重力操作によってメンバー達は吹き飛ばされない…


「どうなっている?」

「魔法?なぜ…」

「このクラス、見たことない…」

「もう一発いきます、《終焉の光粒》《結界》」


光が飛ばされた後、結界が張られる…その数秒後、周りが焼け野原になった…


「え!?」

「魔力吸収の木を壊滅!?」

「今をやったのは、ハクトなの?」

「はい!取り敢えず魔物と霧と植物は全滅させました!あとはボスだけです!」

「まさか…ここまでとは…」


ナイトは考えたのだった。

(今、ハクトは杖を使わずに打ち出した。あの時、杖をつかって火球を超上級クラスに上げた。本来の威力はこれの数千倍はあるってことだ。本当に恐ろしいな…)


「見つけました!地中です!ハクトさん!」

「ユーア!ナイスだ!」


鍛治師の鉄槌は効かないだろう、なら、


白斗は杖を構え、一言放つ…《地天》と,


地天は炎天と同クラスの魔法で地を貫通し攻撃を通せる魔法、杖を使うことによって、過去に見たことないクラスの魔法が繰り出される。


ドッッッカーーーーーーーン!!!!!!!!


「「「「え!?」」」」


「討伐成功です!」


「「「「は〜!?」」」」



そうして長年不可能とされていた【幽閉の森林】の攻略が達成されたのであった。




「S級昇格」


それはギルドマスターから言い渡された言葉なのであった。



次回・多分仲間増えます!

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