第4話死霊術

死霊術LV1がスキルに追加されたのでレッツゾンビィ~タイム♪


うんそれで…

この車にひかれたカエル状態の死体を…うん、骨とか粉々だよね大岩に轢かれたあとだもんね・・・・、これをゾンビにして・・・??、これ戦力になる?


……

………


「やっちまった〜!!!!!!!」


むなしく森に悲痛な叫びが消えていきます…

どうしよう、ここに長居するとまた死骸の匂いでモンスター引き寄せちゃうし。


かといって死霊術のマニュアルとかヘルプとステータス画面にな…いよね〜

うん知ってた。

でも一応探しちゃうんですよ。


ガサガサ


静寂のなか急に聞こえた草木をかき分けるおとがする方に目を向けると、またゴブリンが1っ匹死肉をあさりに来ましたよ…


今度は、有無を言わさず木の棒を振りかぶり先制攻撃!

ゴス!! バキ!!


鈍い音とともにゴブリンは倒れ木の棒は折れました。


一応殺した?

ここに長居するとやばいな…でも1人で生き抜ける自信皆無だし、死霊術選んじゃったし…。


イチかバチかレベルアップで手に入れたスキルポイントを全部死霊術につぎ込んで術を使ってみようか、失敗だったらやばいよね。

独り言をつぶやきながら、心を決めて死霊術にポイントを振り分けます。


今ある84ポイントを死霊術に…どうやらLV1上げるのに3を消費するようでLV10まで連打!!


LV10のMAXで止まるかと思ったら中級死霊術LV1になった!!

えっ中級って上級もあるの?

中級はLV1上げるのに5ポイント消費するようなので、あMAXまで足りる。

とりあえずMAXまでポイントを割り振ると、上級死霊術LV1 で残スキルポイント4か…


なんか自分が間違ってるんじゃないか心配になってきた…

火とか風とか攻撃に役立ちそうな魔法のLVあげたり、雷属性とかビリっときて足止めによっかったような気がしてきた。

うん、これやばいかも。


ていうか美人騎士が助けてくれるテンプレ展開ないの?


それにしてもLV10から上位のLV1にUPするにもスキルポイントが必要とは世知辛い。


上級死霊術のレベルげるのにスキルポイントどれだけ必要なんだろう…

というよりスキルの魔法属性全部上級MAXにするにはどれだけスキルポイントいるの?

チートできないじゃん!!!!!

うんこんなの異世界じゃない!! 夢だ!!! でも現実だ…へこむわ~。


はぁ~、気を取り直して死霊術を使ってみるしかないか。

で、どの死体に使うか考えてなかった。てかゴブリンばっかでみんな同じ顔に見える…。


ゴブリンの死体一体ずつを見ながら傷の少なそうな死体を探していると、ひと際大きなゴブリンの死体が…ああ~、確かにいたよね2.5mくらいのゴブリン?


うんこれにしよう。

なんか足とか腕とか物理的に変な方向を向いてるけど一番強そうだし。


ゴブリンの死体に触れ魔力を流し、

……


あれ?この後どうすればいいんだろう?

取説もヘルプもないから使いかたわからんよね。

とりあえず死体に触れて魔力を流し、自分に従属する完全体のゴブリンをイメージして。


……

………


あっなんか、よくわからないけど何かがつながった?リンクした?ような感じが…。

ボキボキ! ベキ! ボキ…


うぁぁ~何か、すごい音とともに折れた腕などが元通りになりだし、突如大剣を持った巨大ゴブリンが動き出し片膝をつき頭を下げましたよ。


「わが主 この大剣にかけて 全身全霊でお仕えいたします。 何なりとご命令を」


うん成功したようです。それにしてもボキボキに折れてた骨とかもとに戻って生きてた時と同じになるって、死霊術すげ〜、ていうかゾンビじゃないんだ!!

と我ながら感心してましたが、そんなことは気にしてないようで巨大ゴブリンが喋りだしました。


「わが主 我に名をお与えください」


うわ〜来た…名前ね、名前…ナマエ…ゴブゾウ? ゴブキチ? ゴブ太郎?

ネーミングとかセンスないんだけどうしよう…。


「ゾルス!!」


「どうだ?」

「ゾルス…主より頂いたこの名を汚さぬよう粉骨砕身仕えます」


うん気に入ってくれたようだ?まあいっか。でも粉骨砕身ってさっきまで粉骨砕身だったからね…。


「ゾルス、それにしてもほかのゴブリンに比べて大きいのはなんでなの? 実は種族が違うの?」

「我はゴブリンより進化を重ねゴブリンキングに進化したゴブリンで普通のゴブリンなど物の数には入りません」


あ〜成長しすぎじゃなくってキングだったんだ…。

うん、確かにさっき上位種討伐ってあったな。


「それでゾルスあと2.3体仲間を増やしたいんだけど、どの死体のゴブリンがいいかわかる?」


「あと2.3体ですか?さすが我が主、優秀な者を選び配下に加えようとのお心、感服しました。 でしたら、そこのゴブリンシャーマンの死体、これは我より長く生きており様々な知識があり魔法も使えます。 それとこのゴブリンロード、我には敵わぬものの群れで我に次ぐ強者でございます。」


「よし、じゃあこの2体を死霊術で従属させるね」


そういうとともに、シャーマンと言われたゴブリンの死体に触れて魔力を流し、自分に従属する完全体のゴブリンをイメージして。


あっやっぱり、よくわからないけど何かがリンクした?ような感じがする

ボキボキ! ベキ! ボキ…

体がもとに戻り動き出しました。


もう一体の死体も触れて魔力を流し、自分に従属する完全体のゴブリンをイメージして…。


そして今自分の前に2体のゴブリンが片膝をついてます。

「「わが主 我々に名をお与えください」」


うん、名前ね…センスないんですよね、死霊術で仲間増やすたびにこれやるんだ、滅入る…。


「じゃあゴブリンシャーマンのほうがロゼフで、ゴブリンロードのほうはバルタでどう?」


「「主より頂いたこの名に恥じぬ働きをご覧に入れます」」


「うんよろしく。 ちなみに自分の名前はマサト=タケウチっていうんだ。 よろしく」

「それはそうと、喋りかたが微妙に敬語でなんか違和感あるから普通に話してくれたほうが助かるな。」


「「「そ、それは…御意、主の…マサト様の仰せのままに」」」

うん、理解してくれてないね…まあいいや。


「それでとりあえず、今のところ、この山?の上のほうに上って周囲の地形が見えるところに行きたいんだけど、出発して大丈夫かな?」

「はっ、我らはいつでも良いのですが、この一帯にございますゴブリンの死体より魔石を取り出さないでよろしいので?」


「魔石?なにそれ?」

「魔石とは魔物の体内にある魔力を宿した石のようなもので、我ら魔物はそれを多く摂取すると進化や強化のきっかけになります。 人間に関しても魔石をよく集めている様子ですのでなにかしら利用価値があるものかと」


「そうなんだ、この一帯の魔石集めるのにどのくらい時間かかりそう?」

「そうですな〜そんなに時間はかからないと思いますが日が傾く前には余裕で終わります。 あと、鉄製の武器を持っていたものも群れにおりましたので、鉄製の武器と何か役に立ちそうなものを集めてまいります。」


「うん、お願い」

「「「御意」」」


そういうとゴブリンたちは死体の胸の辺りを手で裂き石のようなものを取り出していきます。

あっ!魔石入れる袋とか無いや…そう思ってゴブリンたちに目を向けると元仲間たちが持っていた袋に魔石を集めているようでした。うん無駄な心配だった…。


うん、魔石を集めてる間ステータスを確認しようと思いましたが、さっきしたばかりだし、ステータスポイントはあとでゆっくり割り当てたいし、で特にいますることもないので、潰れたゴブリンが持っていた刃渡り6.70センチくらいの両刃の剣を手にして素振りをしてます。


「うん、ファンタジー、異世界と言えば剣だよね!」


「マサト様何か言われましたか?」

「あ〜何でもないよ。ただの独り言」


つぶやいただけなのにミミヨイネキミタチー


しばらく剣を振りましたがあまり疲れが出ない。これがステータス補正かな? 絶対元の世界だったら既に腕上がらなくなってるだろうし。

しばらく振り続けとりあえず体力温存の為、近くの石に腰かけてアイテムボックスの中にあったパンを食べます。


そういえば死霊術で従属させたゴブリンは食事するのかな?

食べるとなると食費かさみそうだな…。



あとがき--------------------------------------

2021年4月29日から新作の「戦国時代の初期にタイムスリップ? いえ、ここは異世界らしく天下統一の為に召喚されたみたいです」を投稿いたします。

5月度は毎日更新しますのでお読み頂ければ幸いでございます。

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