第2話初魔法?初戦闘?
気持ちを切り替え坂を登りはじめようとしたとき
「ギギー」「グギギー」
と後方から何か変な鳴き声が…背中を冷たい汗が流れる…。
振り向くと薄汚れた緑色で120センチくらいの生き物が牙をむいてこっちをみてるし。
うわぁ~、この緑色の生き物って…ファンタジーの定番ゴブリン?
うん、とりあえずダッシュで逃げよう!
全力で山頂に向かい走り登り出しますが、急にガクッと何かにつかまれる感じで押し倒された。
噛みついてくるゴブリンの頭を全力で抑え抵抗してますが、じわじわ押されて顔が近づいて来る。
「い、意外と力が強い…」
全力で暴れて抵抗して足をばたつかせの抵抗が功を奏したのか一旦ゴブリンの圧力が弱まった瞬間、ゴブリンの股間を全力で蹴り上げて距離をとる。
うんこれは効果あり、悶絶しているゴブリンの頭を目掛けて足下にあった拳ぐらいの石を握り振り下ろし何度も何度も殴り続ける。
ゴッ! ゴッ! ゴッ!…
「ピロリ〜ン♪」
急に頭の中に響いた音にハッと我かえり手を止めた瞬間、目の前に画面のようなものが現れる。
【モンスター討伐 1位 4分11秒】【ステータ値ポイント50付与】
なんだこれ? 転送された人の中で一番最初にモンスターを倒したってことか?
ステータスオープン!言ってみたら画面が現れるけど、レベルに変化はない。
このステータスに50を割りあてて強化できるみたいな気がする…。
その前に、魔法とかあるって言われていたので試してみて使えるようになっていないと、さっきみたいに襲われた際に、次は倒せるかわからないので実験あるのみ。
ただこの時、大事なことを失念していた…。
魔法の試射、異世界定番のファイアーボール!!!!
手をかざし声に出していってみましたが……
なにも起きない。ステータスを見るとMPにも変化も無い。
ダレモイナクテヨカッタヨー
魔法は使えるはずなのに…、まずは指の先に火をイメージして、
ファイア!
指先にライターの火みたいな感じで炎が現れました。
なんか魔力?って力の流れみたいなものがわかる気がする。
水道から水が流れるイメージをして。
ウォーター!
指先から水が流れ出る。
扇風機のような感じをイメージして
ウインド!
指先から風が吹き出す。
土…土…イメージが湧かん!
土…なんていえばいいんだろう…。
うん、なにも起きない。
雷をイメージして
サンダーボルト!
指先から小さい稲妻がバチバチといい飛んで行ったけどすぐ消えた…。
うん、イメージだ。イメージで使うんだ。
あとは錬成術、近くの石を丸くするイメージで魔力を流し込む。
うん、イメージなのでまん丸ではないけどそれなりに丸くなった!
ステータスを見るとMPが6減ってる。
う~ん、一回ごとに確認しなかったからどれがどの程度消費したのかあとで再検証が必要が必要だな…。
それにしても自分は肝心なとこが抜けてるな〜。
まあ髪の毛は抜けて無いからいいんだけど。
そしてアイテムボックス3×3の検証
アイテムボックス!
画面のようなものが現れた。
麦パン×10
干し肉×10
ナイフ×1
うん一応3.4日分くらいの食糧は用意してくれていたみたいだ。
ただ目の前には撲殺されたゴブリンの死体いや、むしろ他殺体…
食事をする雰囲気ではないですよね〜。
ステータスをどう割り振ろうか考えていると森の下のほうからギギ、ググと
さっき聞いたゴブリンの鳴き声が複数……複数? いやいや数多くない?
さっき丸くした石を先頭のゴブリンに投げつけ一目散に斜面を登って逃げる。
うん、先頭に当たらず右側のゴブリンに命中した。
我ながらコントロール最悪!!
風が上から下に吹いている。
撲殺したゴブリンの血なまぐさい匂いが風下のゴブリンを大量に引き寄せたようだ。
戦うとか選択肢にないので急いで斜面を登っってこの場を離れることに集中する。
「グゥオオオオ!!!!!」
ひときわ大きな鳴き声と共に斜面の下からゴブリンが10、20、いや数えられないくらい…。
その中には自分と同じくらいのゴブリンや、2.5メートルくらいの巨躯のゴブリンらしきものもいた…。
なんか大きいやつ槍とか片刃の大剣?もってるし…
やばい! やばい! やばい!
全力で走って逃げる。
ふと後ろを振り向くとさっき石が当たったゴブリンと撲殺したゴブリンは共食いされてるし。
奴らなんでも食べるんだ…。
食いあぶれたゴブリンたちは自分を食料とみなしわらわらと追って来た。
「異世界の定番だとここで美人の騎士とかが助けてくれるはずだけど……なぜにテンプレ展開来ないんだよ!!」
若干仲間の死肉をあさってくれたおかげで距離はあるけど、息切れが始まり、心臓は破裂するかと思うぐらいドクドクいいだした。
やばい! やばい! やばい! やばい!
頭髪フサフサにしてる場合じゃないから!
剣とか鎧とかなんかチートな物要求すればよかった…。
異世界にきて数分で死亡とかありえないから。
何か、何か、何か方法は。
考えども考えども頭は真っ白…
これが俗にいう無我夢中というやつか。
ふと目の前を見ると正面を見ると横7.8メートル高さ4メートルぐらいの大岩が立ちふさがっている。
もうダメ?いや岩の裏に回り込めるみたいだからそこに逃げ込んで隠れてやり過ごすしかない?
体力も限界なので選択肢もない状況、思考も真っ白、ただ死にたくないという一念で岩の裏に回り込み座り込む。
足はガクガク、体も恐怖でガクガク…そんな中で手を大岩に触れたとき自分の職業の錬成師、物質を魔力で操作して加工したり分離・抽出したりする職業なのを思い出す…。
もしかして、大岩を丸くして転がしたら何とかなる?
自分の何十倍、何百倍の大きさの大岩を?できなかったらゴブリンに喰われる。
考えるより体が動き、大岩に手を当てて魔力を流し込み形を上部より丸くなるように加工を試みる。
半分くらい進んだところで魔力がプツンと切れる感覚…。
「ステータスオープン」
ステータスを見るとMPが0になってる!!!!
ガクッと肩から力が抜けていく感覚、ステータスをみて回復するわけでもないMPをにらみつけたその時、さっき特典で得た未振り分けのステータスポイント50あったのに目が行く。
震える手でMPにステータスポイントを連打して振り分けをするその間にも「「ギギー」」「「グギギー」」「グォオオオ」と声が聞こえ、ゴブリンがどんどん近づいてくるのがわかる。
ステータスポイントを振り分け終わりステータスを見るとMP50/100これでまた錬成できる。
祈る気持ちで大岩に手をあて今度は地面に埋まっている部分と出ている部分の間を分離し上部を丸くするイメージで錬成をする。
グラグラ…
なんとか歪だけど転がりそうな形になったけど転がっていかず、ゴブリンはすぐ岩の裏まで来てるようで鳴き声がすぐ近くで聞こえて来た。
ダメだった…。
地面に手をつき目を閉じてあきらめかけた時、地面? 土? 土魔法!!
全力を込めて土を操作して大岩を押し出す。
ゴロン!!!!
ゴロン!!!!
ゴロン・ゴロン!!!
ベキ・バリバリ
ゴロン・ゴロン・ゴロン!!!
転がる音がどんどん早くなり群がってきたゴブリン達の中を木々をなぎ倒し転がっていく。
「ピロリ〜ン♪」
「ピロリ〜ン♪」
「ピロリ〜ン♪」
画面が現れ
【モンスター討伐100匹 1位 10分23秒】【ステータ値ポイント100付与】
【モンスター上位種討伐 1位 10分24秒】【スキル付与】
【レベル10到達 1位 10分25秒】【ステータ値ポイント50付与】
大岩が転がった先には車に引かれたカエルのような状態のゴブリンが…スプラッタな状態が目に飛び込んでくる。
それにしても大岩はどこまで転がっていったんだろう…。
胃からこみ上げる不快な感じをこらえまだかすかに動いているゴブリンがいるのでアイテムボックスからナイフを出し首を狙ってさしてトドメを刺す。
うんこのスプラッタな状況なれたくはないな。
「ピロリ〜ン♪」
【モンスター討伐5種類 1位 13分41秒】【アイテムBOX強化6×6】
ゴブリン・コボルト・オーク・ホーンラビット・トレント討伐確認
うん転がって行った大岩は見えなくなっても猛威を振るっているみたいだ…。
あとがき--------------------------------------
2021年4月29日から新作の「戦国時代の初期にタイムスリップ? いえ、ここは異世界らしく天下統一の為に召喚されたみたいです」を投稿いたします。
5月度は毎日更新しますのでお読み頂ければ幸いでございます。
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