悪役令嬢は敵意の中で咲き誇る　～婚約破棄からの公開処刑、タイムループにラスボスを添えて～

「見損なったぞ、アンネローズ！　君との婚約は今日この場で破棄させてもらう！」

貴族学院の卒業記念パーティで婚約者である王子の口から飛び出したセリフに、「悪役令嬢」アンネローズは空いた口が塞がらなかった。

とりあえず正当防衛ということで王子他「攻略対象」をしばき倒すアンネローズだったが、「メインヒロイン」ティエナの「聖なる祈り」によってその力を封じられ、最後は一兵卒の放った矢によって非業の死を遂げた――はずだった。

しかし次に目を覚ましたとき、アンネローズは卒業記念パーティの四年前の時点に戻っていた！

かくして、地球のプレイヤーに「ラスボス令嬢」「雑に最強」と呼ばれた「悪役令嬢」は、自分がゲーム内のキャラだとは知らないまま、四年後に確約された破滅を回避するべく、持てるスペックを生かして新たな活動を開始するのだった――！