概要
【完結】水没する世界の中で、きみとふたり。
高校生の名璃子は学校帰りに寄ったいつもの公園で、突然、不思議な現象に襲われる。
ひどい耳鳴りに目を閉じると、誰かが自分の名を呼んだ。そこにはほとんど交流のない同級生、湖西の姿があった。
代わりに目の前の何もかもが消えて、世界は足元までの浅い水に覆われた。
名璃子と湖西は高台に運良く残っていた学校まで歩くことを決める。(エブリスタ版の改定版)
主人公: 16歳
朝読小説賞キャッチ: すべてが青い水に包まれた世界に、きみとふたり
ひどい耳鳴りに目を閉じると、誰かが自分の名を呼んだ。そこにはほとんど交流のない同級生、湖西の姿があった。
代わりに目の前の何もかもが消えて、世界は足元までの浅い水に覆われた。
名璃子と湖西は高台に運良く残っていた学校まで歩くことを決める。(エブリスタ版の改定版)
主人公: 16歳
朝読小説賞キャッチ: すべてが青い水に包まれた世界に、きみとふたり
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!青い空、白い雲はなしで、青い海。すべて、青。
雨降りますから、雲だってありますけれど。
そこは目をつぶって、すべて、青。
主人公の女子高生がしおさい公園を歩いているとき
世界はぐにゃりと歪んで姿を変えます。
水で覆われていました。
町は水没し、高台にある学校だけがそびえている。
水没しているだけではない、高い建物も姿を消しています。
すぐそばにクラスメイトの湖西がいて。
世界は閉ざされていて、人物も限られます。
ちいさな社会。
友達関係があり、恋人関係があり、微妙に依存し、微妙に反発する。
恋の問題、親子の問題、夫婦の問題、あきらめ、絶望。
ぎゅぎゅーっと煮詰まっております。
最後、駅は崩壊しなかったけれど、空が崩壊して満足です。
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!溢れた水は、彼女の涙
常とは違う世界を舞台としていますから、この作品も異世界転移の小説と言えるのでしょう。(^ω^)
主人公の名璃子は親友とも呼べる幼馴染みに囲まれた、一見すれば普通の女子高生。しかしその胸には誰にも言えぬ想いを抱え、当たり前の日常を送っていました。
その名璃子が一人、公園のベンチに座り、大きな溜め息を吐いた時に異変は起こります。
足元にひたひたと押し寄せた水は街を沈ませ、そこは一面の海原に。
突然に現れた湖西に救われ、高台の高校の校舎に避難した二人でしたが──そこで始まるのは、生きるためのサバイバルと苦しいほど静かな時の流れ。
普段は考えない物事や、考えないようにしている物事を見詰めるには、ぴ…続きを読む