概要
笹原美羽《ささはら みう》らは、その招待メールに従い、指定された日時にテーマパークを訪れるが……。
そこで、理不尽なゲーム『ダウト』へ巻き込まれていく。
より大きな秘密を暴露した者が勝者となる『ダウト』。
敗者には、グリム童話の隠された原作の罰が与えられる。
駆け引き、疑惑、ネットの噂、過去の事件……最後に生き残るのは誰か?
なぜ同じ高校の生徒達だけなのか。
ゲーム主催者の目的は、何なのか。
ゲームに生き残った時、その真相は明かされる!
全てが覆る衝撃のラストとは……?
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!かの者はローブを身に纏い、真実と嘘の仮面を被る。
新しいテーマパークで行われるイベントの招待状が、主人公である女子高校生に届く。招待された場に集まったのは、全員同じ高校の生徒だった。そんな主人公たちを待ち受けていたのは、残酷な罰が課されるダウトゲームだった。
このダウトゲームは、秘密を暴露し合い、より重い秘密を暴露した方が勝者となる。そして敗者は奈落の底で、グリム童話の原話通りの罰を受ける。シンデレラの間の敗者は靴に合うように足を切り落とされ、ラプンツェルの間の敗者は荊の上に落とされて目を奪われる、といった具合だ。お互いの恥部や戦略が飛び交い、好意を寄せていた相手との残酷なゲームもあった。
そんなダウトゲームの中で、ある雨の日の真実が…続きを読む - ★★★ Excellent!!!極限の状態に迫られた高校生たちが口にする真実とは?
あるテーマパークのプレオープンに「招待」された高校生たち。そこで彼らを待つアトラクションには恐ろしい罠が隠されていました。ひとりひとりに迫る究極の選択。「ダウト」の言葉とともに暴かれていく秘密。
デスゲームのモチーフとして用いられるグリムやペローの童話には、教訓としての恐ろしい罰が登場します。本作で敗者に与えられる罰ゲームは忠実にこの原作になぞらえてあり、読む者を戦慄させます。ホラーとしては効き目抜群の恐ろしさです。
しかし本作の面白さはホラー的要素だけではありません。勝つか負けるかの状態に置かれた人間が見せる本性、その狡さや弱さがしっかりと描かれています。そして極限だからこそ吐露される本当…続きを読む - ★★★ Excellent!!!過去と現在。真実と嘘。生と死の表裏を、おとぎ話が謳いあげる。
私が月花様の作品と出会った時。私にとって月花様は、恋愛作品の女王でした。
次の作品と出会った時、ミステリーの女王様になりました。
さらに、今回の作品と出会った時。私は次のように心配してしまいました。
「月花様に何があったのだろうか」
恐ろしい潰し合いの中に、甘酸っぱさが漂うミステリーでした。
ここで私は、正直困っておりました。
本来、私はデスゲーム系、惨劇系の作品とは距離を置いていたからです。
何故なら『寝た子を起こす無邪気な害悪』と位置付けているためです。
表現の自由を簡単に謳歌できる昨今において、境界線を敷く前に侵食するツールを手にする機会は低年齢化し、選択をする前に突然現れ、囚わ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!嘘と真実、命の駆け引きが交錯する!テーマパークに踊る戦慄のデスゲーム
ある開業前のテーマパークから、特別イベント参加の招待状を受け取った高校生たち。
現地に到着すると、突然謎のゲームに強制参加させられることに!
しかも、そのゲームに敗北した者に与えられる罰とは……。
いわゆるデスゲームですが、話の進め方、罰が与える恐怖を盛り上げる手法がとても上手く、先が気になりすぎてどんどん読み進めてしまいます。
デスゲームには欠かせない、ラストのどんでん返し、その後に後引く余韻も素晴らしく、すっきりとした読後感を味わえます。
恐怖に引き込み、納得のラストでまとめる手腕が光る、読み応えある作品。
きちんとオチのついたホラー、デスゲームがお好きな方にぜひ読んでいただきたいと…続きを読む - ★★★ Excellent!!!真実を導くための「ダウト」
ご縁がありこの物語に出会いました。更新分まで読み終えましたので、レビューさせていただきます。
物語は主人公達の元に届いたメールにより、開演前のテーマパークへ招待されるところから始まります。
その中で行われる「ダウト」というゲーム。より大きな秘密を曝け出した者が勝者という、理不尽なもの。
敗者に待ち受けるグリム童話の原作にちなんだ罰から逃れる為に、主人公達は次々と自身の秘密を暴露していきます。
そんな彼らのやり取りと行動。仲が良かった相手すらも疑わしく思え、声を荒げる様子等、極限状態に置かれた人間の様子が丁寧に描かれており、思わず読み入ってしまいました。
ラストに待ち受けるのは、驚愕の…続きを読む