怖い以上に面白く、面白い以上に怖い
- ★★★ Excellent!!!
こうした構成のホラーは、心理戦の要素が入り、怖いだけでなく、面白い、というより、尋常でなく面白くなりうるのだが、書く側のハードルは高い。
特に本作で採用されたトーナメント形式の場合、各戦をどう特徴付けるか、頭を悩ましそうなものである。
ただ、作者は、各々にグリムなどの童話を割り当てることにより、異なる印影と彩りを与えることに成功している。
そこに、互いに知る8人の男女の人間関係、更には主人公の過去や恋愛感情もからめば、冒頭の紹介文の如くになる訳である。