すべて、青

作者 月波結

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★★★ Excellent!!!

物語の序盤登場人物は二人になります。突如として水没してしまった世界。生きていくためとはいえしなくてはならないサバイバル生活。そして……。
人と人は繋がっているものです。その関わりは心の変化とともに変わっていきます。それが成長と呼ぶべきものなのか、あるいはただの心変わりと呼ぶべきなのか。読む者によっても印象は違うのかもしれません。けれど本作の心理描写はなかなかに読み応えがあるものです。
さらに複雑さを絡めるのはこの物語の謎です。謎は様々な感情を生み、改名に至るまでにやはり成長があります。

ミステリアスでサバイバルな物語の中での登場人物の成長をみなさんも見守ってみませんか?

★★★ Excellent!!!

常とは違う世界を舞台としていますから、この作品も異世界転移の小説と言えるのでしょう。(^ω^)

主人公の名璃子は親友とも呼べる幼馴染みに囲まれた、一見すれば普通の女子高生。しかしその胸には誰にも言えぬ想いを抱え、当たり前の日常を送っていました。
その名璃子が一人、公園のベンチに座り、大きな溜め息を吐いた時に異変は起こります。
足元にひたひたと押し寄せた水は街を沈ませ、そこは一面の海原に。
突然に現れた湖西に救われ、高台の高校の校舎に避難した二人でしたが──そこで始まるのは、生きるためのサバイバルと苦しいほど静かな時の流れ。
普段は考えない物事や、考えないようにしている物事を見詰めるには、ぴったりの世界。

この作品はその奥底に流れるクラシックビアノの音のような、しっとりとした人の繋がりを求める物語なのでしょう。