サンダルウッド

主人公（僕）と悪魔（君）との、何気ないやり取り。 生態こそ違えども、ともに感情豊かな心の持ち主であることは変わらない。 優しさを享受できなかった僕と、咎に塗れて優しさを忘れかけて…続きを読む

タイトルを読むだけで興味をそそられる方が多いと思いますが（自分もその一人）、実際拝見してそれ以上のワクワク感を覚えました。 応援コメントにも記載があるように、他に類を見ない行動力…続きを読む

作者様の豊富な語彙と文章力の高さが、本作品を一介のweb小説とは一線を画する上質なものにしていると感じます。 長文のタイトルだけを見るとありふれたライトノベルのようですが、中を覗け…続きを読む

作者さんのほかの短編や長編でもたびたび登場する“孝代さん”シリーズ。 短編ということもあり詳細は述べませんが、凄いなと感じるのは、原稿用紙3枚ちょっとの中に見事に起承転結を組み込…続きを読む

どこにでもありそうな、穏やかで切ない日常のお話です。
最後の三行が、作品の儚い雰囲気を上手く表現されているような気がしました。

このシリーズは複数あり、私は全作読んでいるわけではないのですが、本作を含めハズレなしと自信を持って言えます。 語り手の「僕」と、五歳年上の「孝代さん」。この二人の関係性は、近すぎ…続きを読む

「好きになったら、相手の立場なんて関係ない」、本作の少女はそう言った。 身勝手な考えだと思う。しかし、一方でそれこそが恋であるという、相反する気持ちも生じてくる。 先日読んだ某恋…続きを読む

ネタバレになりかねないので、作品の詳細は伏せておきます。 告白というのは"タイミング"が全て。むろん、相手に確認するわけにはいかず、自分で判断するよりない。 それには並々ならぬ勇…続きを読む

"雨のトイレ"、このフレーズだけで様々な想像が広がってくる。 あらすじに書かれているようにそれなりに過激な描写はあるものの、そこだけ変に浮いているわけでなく、話の中で自然と読みと…続きを読む

この作者さんのお話はどれも情景描写や比喩などが魅力的ですが、本作は短編ということで、特にそのへんを味わいやすいかなと思いました。 序盤の「ぽかぽかと鼻先にあたるお日様がくすぐった…続きを読む

“優れた作品は人を孤独にする。”　というのは本作の中で登場するフレーズだが、この『写真家・ササキの存在意義』を読んでまさにその感覚に陥ったような気がする。 その人だからこそ思いつく…続きを読む

高校入学当初はパシリのような扱いをされていた、主人公の鴨宮新こと"何でも解決するマン"。 学校一のお嬢様かつ美少女である、空園女史の悩みを当てて解決するという課題を抱えつつ、彼は…続きを読む

本作は短編集だが、いずれも"食"に関する話題が登場する。 アイスクリームに始まり、ラーメンにフカヒレにプリンetc... どれも美味しそうなものばかりで、読んでいると思わず食欲が…続きを読む

最後のシーンをどう捉えるか、興味深いですね。

“変化に気付く”というのは、簡単なようで難しい。 髪型を変えたとか携帯電話を新しくしたとか、そういう外見的なものであれば比較的気づきやすいかもしれない。しかしそれさえも、その人に…続きを読む

「自分は最後まで隅々読んで、作中の人間関係から、作品のテーマや作者が読者に楽しんでもらうために考えた仕組み、作品の裏側にある哲学まで味わうようにしている。良書というものは、読み込む…続きを読む

小説を1作完成させるのはものすごく大変なことである。長編作品なら尚更だ。 経験のある人なら躊躇なく首肯できるであろう。 かく言う私も創作者ゆえ、1作を書き切る為にいかに時間と気力…続きを読む

いわゆる"食レポ"に、皆さんが期待するものは何だろうか。 店に行くかどうかの参考となるような、料理についての正確な記述だろうか。美味しいものを味わっているという疑似体験に浸るため…続きを読む

「異世界ファンタジー」というジャンルの小説を初めて読みましたが、短編で1話ごとの字数が短めということもあり、比較的すんなり読めました。 異世界（ジオラマの世界）でのやり取りもなか…続きを読む

作者の西洋美術に対する深い知識が、嫌みなく過不足なく取り入れられており、美術に疎い自分でも問題なく楽しむことができ、また勉強になった。 時折、重要な絵のリンクが挿入されているのもあ…続きを読む

汽車がなくなっても、それぞれの心の中に、未だ汽笛が鳴り響く。

ペンギンたちはどうなったんでしょうね。

雨を眺めて、煙草を吸う。
それだけの実にシンプルな場景を、丁寧な表現でもって印象強く見せられるところがすごいと思いました。
雨の音の描写や、最後に煙草を吸うシーンが好きですね。

作者ならではの、ゆったりとしたリズムで綴られる色のある描写。一面の銀世界が眼前に広がるようだ。 姉弟の別れの話ではあるが、不思議と哀しさを感じさせないのは、最後の一文の効果だろう…続きを読む

設定が興味深く、文章も整然としていて読みやすい。 特に印象に残ったのは、「美しさだけなら、水族館には敵わない。だけど、潜らなければ見られない光景がそこにはあった。」というフレーズ…続きを読む

プロローグから、丁寧かつ厚みのある描写に惹き込まれる。 普段、ファンタジー系の小説をまったく読まない私としては、いきなり登場人物やら設定やらを大量に並べ立てられるとついていけなくな…続きを読む