ハートレスモンスター

作者 戒めツブヤ

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83人が評価しました

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★★★ Excellent!!!

ハートを無くすとはどういうことだろうか?
そう思って読み終えると、なるほどと納得いたしました。


多くの人にとっては大切なハート。
なのに、無くしたことで落ちこむどころか晴れやかな気持ちになった主人公。
そして、主人公の周りにいる人たち。


それぞれの思いが交差し、衝撃的なラストへと繋がります。


驚きと優しさが詰まった作品でした。

★★★ Excellent!!!

何かに魅了されることを「心奪われる」と表現することはよくある。

これはつまりそこから生まれた物語のなのだろうと読み進めて、読み終えて。

一巡して「心臓を盗んだのは誰だったのか?」が本筋だったのだと気づく作品です。

心臓が欠けた者は痛みがわからない怪物でしょうか?
心臓を奪った者は人の痛みを理解しない犯罪者でしょうか?

気になった方はぜひ読んでみてください

★★★ Excellent!!!

中世ヨーロッパの人々は、頭痛の原因を「頭の中に石があるからだ」とみなしていたそうだ。
この主人公にとって、心臓は大事な臓器だそうだが実際、この頭の中の石とほぼ変わらないのではなかったと思う。
心臓を奪われても恋人のことを想う気持ちは変わらないし、死ぬときの気持ちも、普通の人間となんら変わらない。
むしろ心臓を奪われてラッキーだったのではないかと、なんとなく考えさせられてしまう。心臓を奪われることで主人公はダイビングができるようになった。海の壮大さを知ることができた。
望みとは違う方向に行っても、自分なりの幸せを築けているならそれでいいと私は考えてしまうのだ。なぜだろう?今回はそれを考えさせられるお話でした。

Good!

正直もっと猟奇的な作品かな、サスペンスかな……と思って読み始めたのですが、予想を裏切られました。ドロドロ要素微塵もなかったよ(笑)

心臓は人の命を左右する部位ゆえに、そこが障害されると自由を奪われるものだと思います。自由に動けない、強要するわけにいかないことは分かっている。それでも見て欲しい世界があった──そんな純粋な思いが、意外な結果を生んだのかなあという気がしました。

個人的には男性の心理描写が非常にうまいなあ、と感じています。その人のために望んだことでも、恩着せがましい言い方はせずに笑いに変えてしまう、そして相手もそれを追求しないというのはよくあるなあと思うので(特に仲がいい関係ほどそうなる傾向)。

心臓を奪われても本体が生きている、という不思議な設定を最大限利用して書き切った青春短編。さわやかな心の交流が疲れた大人の心にしみる作品でした。

★★ Very Good!!

 心臓が奪われる、という奇病。
 それにより、「僕」の心は奪われてしまった。
 ただ、それだけの話。

 ただ、それだけの話のはずなのに……どうして、ここまで狂おしいのだろう。
 是非、この作品を読んで――その後に、自分の胸に手を当てていただきたい。
 そこに、音は聞こえますか?

★★★ Excellent!!!

「心を奪われる」という言葉がある。

一般的に言えば夢中になったり、虜になる、という意味であり、主観的な心の動きを指すものである。

しかし、この作品では「心を奪われる」という言葉を客観的なものとして扱っている。
その解釈は私にとって新しい発見であり、言葉の面白さに気付かされた。

★★★ Excellent!!!

私はこの作品を読んで、「はたしてこの主人公は幸せだったのか」という結論を見出すことができなかった。
心臓を失った主人公は、紆余曲折の果てに結末を迎える。
そんな彼の発言に耳を傾け、それが幸せなのか、もしくは不幸なのか、一考してみるのも面白いだろう。

心臓を盗まれながらも、心が溶けて消えていこうとも、自らの想いを放すことはしなかった男の物語。

★★★ Excellent!!!

知らぬ間に心臓を盗まれることが当たり前となった世界。そんなミステリっぽくもあり、SF要素もある斬新な設定に、すぐに引き込まれました。
数々の胸を打つ描写に、心を奪われるのは読者の方。
そして、真実にたどり着く頃には、最高の感動を味わえることでしょう。

果たして犯人は誰なのか。その目的とは……。

この素晴らしい物語を、是非、多くの方と共有したい思いでいっぱいです。
真っ白な心で、どうぞご一読下さい!

★★★ Excellent!!!

普段あまり短編というものを読まないのですが、読んでよかったと素直に思いました。

1つのSFの様な要素をもとに、短い文章でまとめられたアイデアは読み手の想像力を引き出してくれます。

ダイビング辺りの描写で一気に感情移入しました。

段々とこちら側にも結末を悟らせてくる文章力も素晴らしいです。

長編も見たいとの声もあるかもしれませんが、短編でこそ良かったものなのかなと感じました。

★★ Very Good!!

心臓を盗む、盗まれる世界感って新鮮ですね。
言葉の節々に情緒があって、彼自身のこと、心臓を奪ったもののこと……考えてしまい、何度も読んでしまう作品です。
ここに何を書いてもネタバレになってしまうので、書きづらいところではありますが、他の作品を読んだ後でも、今日寝る前に天井を見ながら「心臓をなくした彼」を思う事でしょう

★★★ Excellent!!!

設定が興味深く、文章も整然としていて読みやすい。

特に印象に残ったのは、「美しさだけなら、水族館には敵わない。だけど、潜らなければ見られない光景がそこにはあった。」というフレーズだ。
自分を含めて、人は食わず嫌いをしやすいものである。いま身近にあるものに満足し、あるいは自分には必要ないと決めつけて遠ざけてしまう。
ほんの少しの好奇心や勇気を携え、触れてみなければわからない本質的な魅力を、人は生きているうちにどれだけ知ることができるのだろうか、そんな事を考えさせられた。

主人公よりも友人のほうに感情移入し、友人の心馳せに胸を打たれた。GARNET CROWの『君を飾る花を咲かそう』という曲が思い浮かんだ。




★★★ Excellent!!!

滑らかな文章が紡ぐ物語は、5000字弱という短編ながらも中身の濃い胸に響くものでした。

過剰な比喩表現に依存することなく、心情を描く構成は見事で見習いたいと思う箇所が随所に見られます。

素敵な作品に巡り合えたことに、素直にありがとうと言いたいです。

★★★ Excellent!!!

「こころ」で変換しますと、私のiPhoneだと
あぁ~心がぴょんぴょんするんじゃぁ~
と出ます。あ、そうやって登録しているからです。私の下手くそなレビューだと何を書いてもネタバレしそうなのでこの辺でなんとか、SF的世界観で愛情と友情について書いた話なんだな!と察してください。
おそらくきっと、私の文才もこの小説に奪われてしまったのです。