続きを想像したくなる、愉快で心温まるラブコメディ。

高校入学当初はパシリのような扱いをされていた、主人公の鴨宮新こと"何でも解決するマン"。

学校一のお嬢様かつ美少女である、空園女史の悩みを当てて解決するという課題を抱えつつ、彼は学校における様々な謎や事件などを、何でも解決するマンの名前どおり解決していくことになる。
彼女の悩みが何か、想像しながら読み進めてみるのも面白いだろう。

明るいラブコメなので、肩の力を抜いて気軽に楽しめる物語であるが、話の所々で垣間見える主人公の心情には胸を衝かれるものがある。
感謝されるためにするのではなく、頼まれたから、役に立てるかもしれないからするだけ。
日々忙しく生活していると何かしら見返りを求めて行動しがちだが、ある種のボランタリー的な精神で動いてみるのもたまには良いものかもしれない。

カクヨムの短編コンテスト用ということで一万字弱の短い物語となっているが、最後まで読んだ方は、もう少し読んでいたかったと感じるのではないだろうか。

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